花に風/須田景凪

(にくたらしくて)

憎たらしくて

(そっぽむいた)

そっぽ向いた

(あたしなんども)

あたし何度も

(だまされてる)

騙されてる

(なやましいこころはどうして)

悩ましい心はどうして

(かいならすことがむずかしい)

飼い慣らすことが難しい

(いたましいこころをどうして)

痛ましい心をどうして

(みてみぬふりをする)

見て見ぬふりをする

(いかないでないで)

行かないで！

(さきなんてみすえないで)

先なんて見据えないで

(いますぐに)

今すぐに

(だれもいないまちをぬけて)

誰も居ない街を抜けて

(こきゅうはあらいまま)

呼吸は荒いまま

(しらないでないで)

知らないで！

(ほかなんてどうだっていいのさ)

他なんてどうだっていいのさ

(わかるかしら)

わかるかしら

(ひとりよがりのあいでもいい)

独り善がりの愛でもいい

(くらいほうへいこうぜ)

暗い方へ行こうぜ

(わずらわしくて)

煩わしくて

(そらをみてた)

天を見てた

(あなたなんども)

あなた何度も

(ゆるされてる)

許されてる

(かしましいこころはどうして)

かしましい心はどうして

(だまらせることがむずかしい)

黙らせることが難しい

(ねたましいこころとどうして)

妬ましい心とどうして

(かさをともにしている)

傘を共にしている

(いかないでないで)

行かないで！

(いつまでもくもりぞらをながめましょう)

いつまでも曇り空を眺めましょう

(ひとりではいきていけない)

ひとりでは生きていけない

(わたしがあめになろう)

私が雨になろう

(いわないでないで)

言わないで！

(みなまでもわかっているから)

みなまでも わかっているから

(だまっていて)

黙っていて

(みせかけのあいでおどろう)

見せかけの愛で踊ろう

(しらむほうへいこうぜ)

白む方へ行こうぜ

(どうでもいいどうでもいいどうでもいいことばっか)

どうでもいい事ばっか

(おもいだしてかんがえてしまうんだ)

思い出して考えてしまうんだ

(もうやってらんないよな)

もうやってらんないよな

(かなしいはきらいですか)

悲しいは嫌いですか

(ほんとうにそうですか)

本当にそうですか

(もういらないもういらないもういらないうそなんて)

もういらない嘘なんて

(こえにだしてはきだしてきえればいい)

声に出して吐き出して消えればいい

(もうらくになっちゃえよな)

もう楽になっちゃえよな

(かなしいはきらいですか)

悲しいは嫌いですか

(ほんとうにそうですか)

本当にそうですか

(いかないでないで)

行かないで！

(さきなんてみすえないで)

先なんて見据えないで

(いますぐに)

今すぐに

(だれもいないまちをぬけて)

誰も居ない街を抜けて

(こきゅうはあらいまま)

呼吸は荒いまま

(しらないでないで)

知らないで！

(ほかなんてどうだっていいのさ)

他なんてどうだっていいのさ

(わかるかしら)

わかるかしら

(ひとりよがりのあいでもいい)

独り善がりの愛でもいい

(くらいほうへいこうぜ)

暗い方へ行こうぜ