星のとなりの空け者 ~カッパ~
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歌詞(問題文)
(たなばたはことしもあめぼくがしっているかぎり)
七夕は今年も雨 僕が知っている限り
(あめがふらなかったことはここすうねんいちどもない)
雨が降らなかったことは ここ数年一度もない
(きいたことがあるかわにひきさかれたふたりのはなし)
聞いたことがある 川に引き裂かれた二人の話
(そのふたりにはわるいけどぼくあまのがわじりきでわたれるんだ)
その二人には悪いけど僕 天の川自力で渡れるんだ
(そんなちからなんかよりいまはないていがほしいです)
そんな力なんかより 今は内定が欲しいです
(「さらのかたちがぶさいく」としょるいでなんしゃもおとされた)
「皿の形が不細工」と 書類で何度(なんしゃ)も落とされた
(くつひもがむすべたらはいれるとさいきんわだいのあほがいしゃに)
靴ひもが結べたら入れると 最近話題のアホ会社に
(りれきしょというなのたんざくをじさんしていざめんせつへ)
履歴書という名の短冊を 持参していざ面接へ
(「ほんじつのめんせつかんをつとめるおりひめです」)
「 本日の面接官を務める織姫です 」
(まさかこのしちゅえーしょんでであうとは)
まさかこのシチュエーションで出会うとは
(たなばたにきゃりあうーまんしてるばあいか!)
七夕にキャリアウーマンしてる場合か!
(そこはじょうずにゆうきゅうをとっとけよ!)
そこは上手に有給を取っとけよ!
(すぐおりひめにたのまれるひこぼしをつれてきてほしいと)
すぐ織姫に頼まれる 彦星を連れてきてほしいと
(しょうじききはすすまないけどないていほしさにうけおった)
正直気は進まないけど 内定欲しさに請け負った
(あれるかわをわたりむこうぎしやけにきょうきんがりゅうきした)
荒れる川を渡り向こう岸 やけに胸筋が隆起した
(おとこがぼくをみつけてかんきわまりほんきでなぐりかかってきた)
男が僕を見つけて感極まり 本気で殴りかかってきた
(「かっぱよりつよくなればおれもかわをわたれるはず!」)
「 カッパより強くなれば俺も川を渡れるはず! 」
(「きょうきんのかみさま!ひこぼしはやります!」)
「 胸筋の神様!彦星はやります! 」
(だめだ、しこうもしそうもおしゃかになってる)
ダメだ、思考も思想もオシャカになってる
(うっとうしいのでひとまずおりたたんで)
鬱陶しいのでひとまず 折りたたんで
(おりひめのもとまでひきずった)
織姫のもとまで引きずった
(このしゅんかんがいやだったんだ)
この瞬間が嫌だったんだ
(きっとふたりはしらないこのかわのりょうがんは)
きっと二人は知らない この川の両岸は
(ときのながれがちがうこと)
時の流れが違うこと
(としおいたおりひめまだわかいひこぼし)
年老いた織姫 まだ若い彦星
(あうすべをうしなったふたりはむりにあってもこのしうち)
会う術を失った二人は 無理に会ってもこの仕打ち
(ぼくがなにかいわなきゃとことばをみつけるよりまえに)
僕が何か言わなきゃと 言葉を見つけるより前に
(こんなにざんこくなさいかいをふたりはただただよろこんだ)
こんなに残酷な再会を 二人はただただ喜んだ
(ふたりをかわでわかちふたりのときをずらし)
二人を川で分かち 二人の時をずらし
(ふたりはあめにないてふたりできずつくこともできず)
二人は雨に泣いて 二人で傷つくこともできず
(はばまれてこわされてだまされてかくされてうばわれて)
阻まれて 壊されて 騙されて 隠されて 奪われて
(なのにどうしてそんなにすなおによろこぶの?)
なのにどうしてそんなに素直に喜ぶの?
(「あいしているから」)
「 愛しているから 」