永遠/キタニタツヤ

(そうしつをあやまちをいくどとなくかさねてきた)

喪失を、過ちを　幾度となく重ねてきた

(じぶんというりんかくのおびえたせんがいとしい)

自分という輪郭の　怯えた線が愛しい

(きょうふがしみついたせかいで)

恐怖が染みついた世界で

(いつかはとじるこのいのちで)

いつかは閉じるこの命で

(きぼうをさがしてあるくすがたはうつくしい)

希望を探して歩く姿は美しい

(こころのおくでゆらめいているみらいの)

心の奥で揺らめいている未来の

(ともしびがもえつきるまで)

灯火が燃え尽きるまで

(ぼくがあいしたこのせかいにえいえんなどのぞみはしない)

僕が愛したこの世界に、永遠など望みはしない

(このてがふるえようともかわっていくみらいを)

この手が震えようとも、変わっていく未来を

(きょうがさいごだってかまわない)

今日が最期だって構わない

(いちびょうさきをみつめていたい)

一秒先を見つめていたい

(のろいのようなうんめいさえ)

呪いのような運命さえ

(あらがいつづけようえいえんに)

抗い続けよう、永遠に

(わすれることうしなうこと)

忘れること、失うこと

(きずときょうふとあゆむこと)

傷と恐怖と歩むこと

(きえてゆくりんじんのおもみをせおいながら)

消えてゆく隣人の重みを背負いながら

(もしかしてぜつぼうしている)

「もしかして絶望している？」

(いくつものあしあと)

いくつもの足跡、

(いつになればかんぺきをえるの)

「いつになれば完璧を得るの？」

(ぜんぶどこかでとぎれている)

全部どこかで途切れている

(だれかがたどりつけずにいた)

誰かが辿り着けずにいた

(このちをまたあとにして)

この地をまた後にして

(ぼくがあいしたこのせかいにえいえんなどのぞみはしない)

僕が愛したこの世界に、永遠など望みはしない

(このてがふるえようともかわっていくみらいを)

この手が震えようとも、変わっていく未来を

(きょうがさいごだってかまわない)

今日が最期だって構わない

(いちびょうさきをみつめていたい)

一秒先を見つめていたい

(のろいのようなうんめいさえ)

呪いのような運命さえ

(あらがいつづけよう)

抗い続けよう

(だからえいえんなんていらない)

だから、永遠なんていらない