見て呉れ/秋山黄色

(いっせんはあいのことばきみのためとこぼして)

一線は愛の言葉　「君の為」と零して

(もとどおりぼくはわらえる)

元通り　僕は笑える

(きしむおとがきこえたよはっきりと)

軋む音が聞こえたよ　はっきりと

(もうらくになっていたい)

もう楽になっていたい

(うまれおちたはずがおわりかたがてんでわかんないよ)

生まれ落ちたはずが　終わり方がてんで分かんないよ

(いきをすわないだけでいきてることがしみて)

息を吸わないだけで　生きてる事が染みて

(しあわせをおいぬいているんだって)

幸せを追い抜いているんだって

(つたわるわけがないよな)

伝わる訳がないよな

(むねにかざあながあいたとしても)

胸に風穴が空いたとしても

(きっとこころまではみえやしないよ)

きっと心までは見えやしないよ

(だれひとりおなじようにわらわない)

誰一人同じ様に笑わない

(おしえてほしいんだよくかたるくちで)

教えてほしいんだ　よく語る口で

(いっせんはあいのことばきみのためとこぼして)

一線は愛の言葉　「君の為」と零して

(もとどおりぼくはわらえる)

元通り　僕は笑える

(あいしたいうつくしさがいつでも)

愛したい美しさがいつでも

(のうをむしばんでいった)

脳を蝕んでいった

(こころについたきずのかずだけ)

心についた傷の数だけ

(つよさのあらわれっていうんじゃない)

強さの表れって言うんじゃない

(ちっそくしそうなやつのみてくれ)

窒息しそうなヤツの見て呉れ

(いびつなみてくれ)

歪な見て呉れ…

(はいてすてれるくらいのそんなせかいでいいよ)

履いて捨てれるくらいの　そんな世界でいいよ

(なさけのないそのくちからきかせて)

情けのないその口から聞かせて

(わらえるほどのきれいごと)

笑えるほどの綺麗事

(だれかのせいにすればするほどに)

誰かのせいにすればするほどに

(きっとねむけもなくよるがくるのさ)

きっと眠気も無く夜がくるのさ

(つまずいてまちがえたそのこころごと)

躓いて間違えたその心ごと

(じぶんのせいってことをあいしてほしいんだ)

「自分のせい」って事を愛してほしいんだ

(だれになにをいわれたの)

誰に何を言われたの？

(がめんのむこうがわがきれいかい)

画面の向こう側が綺麗かい

(おせろみたいにかわるの)

オセロみたいに変わるの？

(ひらひらとびびんなよ)

ひらひらと　ビビんなよ

(じぶんのかたちなんてきっとだれにもみえない)

自分の形なんて　きっと誰にも見えない

(わかりあえないってさいこうだね)

分かり合えないって最高だね

(つたわるわけがないよな)

伝わる訳がないよな

(ありふれたいたみすらひびのあと)

ありふれた痛みすら日々の跡

(そっとみとめていくこっけいなみてくれ)

そっと認めていく　滑稽な見て呉れ

(わかりあえないどうしわらいあおう)

分かり合えない同士笑い合おう

(おしえてほしいんだよくかたるくちで)

教えてほしいんだ　よく語る口で

(いっせんはあいのことばきみのためとこぼして)

一線は愛の言葉　「君の為」と零して

(もとどおりぼくはわらえる)

元通り　僕は笑える