初めての長文
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問題文
(さくらがみごろをおえ、まいちるなかあるせいねんがさくらなみきのなかをあるいていた。)
桜が見ごろを終え、舞い散る中ある青年が桜並木の中を歩いていた。
(するとそのせいねんのめに、あるじょせいのすがたがうつりこんだ。かれはおどろいた。)
するとその青年の目に、ある女性の姿が映りこんだ。彼は驚いた。
(そのじょせいはせいねんがちゅうがくせいのときにひそかにおもいをよせていたあいてだったのだ。)
その女性は青年が中学生の時にひそかに思いを寄せていた相手だったのだ。
(ちゅうがくせいのときはおもいをつたえることができなかったが、かれはいまならできるきがした。)
中学生の時は思いを伝えることができなかったが、彼は今ならできる気がした。
(さくらのはなをゆらすおだやかなはるかぜにおされ、)
桜の花を揺らす穏やかな春風に押され、
(かれはゆうきをもってこくはくしてみることにした。)
彼は勇気をもって告白してみることにした。
(かれはかのじょにこえをかけ、いっしょにさくらなみきをあるいた。)
彼は彼女に声をかけ、一緒に桜並木を歩いた。
(しばらくさんぽしたあと、かれは「すわろう。」といい、ひとつのさくらのしたのべんちに)
しばらく散歩した後、彼は「座ろう。」といい、一つの桜の下のベンチに
(こしをおろした。そしてそこでかれはこくはくした。)
腰を下ろした。そしてそこで彼は告白した。
(「つきあってください!」)
「付き合ってください!」
(そのときちょうどかぜがふき、さくらのはながいきおいよくまいちった。)
その時ちょうど風が吹き、桜の花が勢いよく舞い散った。
(たくさんのはなびらが、かれらをつつみこんだ。)
たくさんの花びらが、彼らを包み込んだ。
(じょせいはこころよくしょうだくしてくれた。かのじょもせいねんのことをおもっていたようだ。)
女性は快く承諾してくれた。彼女も青年のことを思っていたようだ。
(それからかれらはながいつきひをかけてあいをはぐくみ、けっこんした。)
それから彼らは長い月日をかけて愛をはぐくみ、結婚した。
(かれらはまいとしはるになるとあのさくらなみきをあるいている。)
彼らは毎年春になるとあの桜並木を歩いている。
(ことしもはるかぜがそよそよふき、さくらのはなびらがちっていく。)
今年も春風がそよそよ吹き、桜の花びらが散っていく。
(ここはかれらがむすばれたおもいでのばしょだ。)
ここは彼らが結ばれた思い出の場所だ。
(くるたびにかれらはそのことをおもいだす。)
来るたびに彼らはそのことを思い出す。
(そしてこれからもそのおもいではかれらのこころにのこりつづけるだろう。)
そしてこれからもその思い出は彼らの心に残り続けるだろう。