borka

(ゆうなぎのなかでゆっくりおどるぼるか)

夕凪の中でゆっくり踊るボルカ

(あのろうそくのあかりにともしてあなたがかえるのをまっている)

あの蝋燭の灯に灯してあなたが帰るのを待っている

(まだなみうちぎわでゆっくりあそぶぼるか)

まだ波打ち際でゆっくり遊ぶボルカ

(はばたいてもとべないからあかつきのそらにうたっていよう)

羽ばたいても飛べないから暁の空に歌っていよう

(きみはいつだってそのめをにごらせなべのなかをかきまぜていた)

君はいつだってその目を濁らせ　鍋の中をかき混ぜていた

(たのんでないのにきせつはかわってかんがえごとはもうわすれちゃった)

頼んでないのに季節は変わって　考え事はもう忘れちゃった

(このうみのむこうがわになにがあるのか)

この海の向こう側に何があるのか

(ちいさなしんたいのはしからはしまでをつないであんてなにしてかんじたい)

小さな身体の端から端までを繋いで　アンテナにして　感じたい

(ゆうやみのなかでひっそりうたうぼるか)

夕闇の中でひっそり歌うボルカ

(あのろうそくのあかりがおちてもあなたがかえるのをまっている)

あの蝋燭の灯が落ちてもあなたが帰るのを待っている

(ひえきったしんたいはひがしのかぜにさらされて)

冷え切った身体は東の風に晒されて

(かなしみねたみいきどおりよろこびいつくしみすべてひとつになる)

悲しみ　妬み　憤り　喜び　愛しみ　全てひとつになる

(ゆうなぎのなかでゆっくりおどるぼるか)

夕凪の中でゆっくり踊るボルカ

(あのろうそくにひをともしてあなたがかえるのをまっている)

あの蝋燭に火を灯してあなたが帰るのを待っている

(さあはねをひろげておおきなこえでぼるか)

さあ　羽を広げて大きな声で　ボルカ

(とべなくてもせめやしないよあかつきのそらにうたっていよう)

飛べなくても責めやしないよ暁の空に歌っていよう

(あなたがかえるまでは)

あなたが帰るまでは