キルマー/煮ル果実

(かつてしんそうのしょうじょはむじかくもーしょん)

かつて深窓の少女は無自覚モーション

(いたいくらいにあふれたきょうきをすって)

痛いくらいに溢れた狂気を吸って

(せいさんなしゅらばでいっしもにしもまとわず)

凄惨な修羅場で一糸も二糸も纏わず

(うれるえるえるはんもん)

熟れる　獲る　得る　煩悶

(げせんのつらからはるばるとうかい)

下賤の面から遥々　韜晦

(げれんめんひそなえたれいじょうのｖｉｒｇｉｎ)

外連　面皮　備えた令嬢のvirgin

(ぐんしゅうはめをつけやたらめったら)

群衆は目をつけ矢鱈滅多ら

(たんできしてえりえりぬく)

耽溺して選り択り抜く

(せんけんのめいはていめいだ)

先見の明は低迷だ

(たんがんのかいなくｈｏｏｌｉｇａｎ)

嘆願の甲斐なくhooligan

(せんじょうがめいめつめいてい)

煽情が明滅　酩酊

(うばってさってわらう)

奪って去って嗤う

(いまがしょうがいさいのていへんだってうれいたくなるよな)

今が生涯最の底辺だって憂いたくなるよな

(つごうよくてんもうなんかそんざいしないやって)

都合良く天網なんか存在しないやって

(はんめいしたのよれいじゅうれいじゅう)

判明したのよ　隷従　隷従

(はいはいこれがうんめいだって)

はいはいこれが運命だって

(はきすてるわからずや)

吐き捨てる分からず屋

(そこにあいはないあいはないとわめいていた)

そこに愛はない　愛はないと喚いていた

(やぶられたべるべっとろーぷ)

破られたベルベットロープ

(よいふらふらなげいてあるいていた)

宵　ふらふら嘆いて歩いていた

(すくいなどないとわかっていた)

救いなど無いと解っていた

(すべてをさとってしまいそうだった)

すべてを悟ってしまいそうだった

(おとぎばなしみたいだってかんきゃくさまは)

御伽噺みたいだって観客様は

(さぞたのしいでしょうねうるさい)

さぞ楽しいでしょうね　五月蝿い

(ねつがついえるまでしようがないからみててやる)

熱が潰えるまで仕様がないから観ててやる

(せいさいもどくがもおそれぬばとかに)

制裁も毒牙も恐れぬ馬と鹿に

(つけるやくじはない)

付ける薬餌は無い

(らんらんさわぐうぞうむぞうすりぬけて)

爛々騒ぐ有象無象すり抜けて

(たんたんはなつげんどう)

淡々放つ言動

(すくいのない)

救いのない

(かわいためにはごうかがさいた)

渇いた眼には業火が咲いた

(そうねさよなら)

そうね　さよなら

(いまがしょうがいさいのていへんだってうれいたくなるよな)

今が生涯最の底辺だって憂いたくなるよな

(つごうよくてんもうなんかそんざいしないやって)

都合良く天網なんか存在しないやって

(はんめいしたのよれいじゅうれいじゅう)

判明したのよ　隷従　隷従

(あんぜんさくはないこのじごくから)

安全策は無い　この地獄から

(ぬけだしたいのさ)

抜け出したいのさ

(ここにあいはないあいはないとねがっていた)

此処に愛はない　愛はないと願っていた

(しょうじょはまった)

少女は舞った

(しようがないってもういっかいぐらい)

仕様がないってもう一回ぐらい

(いわせてやるよなあ)

言わせてやるよ　なあ

(けたいなしょうどうみぬけないで)

卦体な衝動　見抜けないで

(ゆだんくらんべりーにおぼれる)

油断　クランベリーに溺れる

(ふらちなｈｏｏｌｉｇａｎ)

不埒なhooligan

(はいはいなにももんだいないわって)

はいはい何も問題ないわって

(はきすてるしょうじょが)

吐き捨てる少女が

(ゆえにあいはないあいはないと)

故に愛は無い　愛は無いと

(さとってうたう)

悟って歌う

(たちきるわべるべっとろーぷ)

断ち切るわベルベットロープ

(もどらないべるべっとろーぷ)

戻らないベルベットロープ