西藤公園　【backnumber】

(わたしはふゆがすきことばがしろくめにみえるから)

「私は冬が好き 言葉が白く目に見えるから」

(そういったきみのとなりひねくれものはおもう)

そう言った君の隣 ひねくれ者は思う

(ああそうかこんなふうにそらにあがってきえちゃうから)

ああそうかこんな風に 空に上がって消えちゃうから

(うつむいたままのきみにまっすぐつたわらなかったのか)

うつむいたままの君にまっすぐ伝わらなかったのか

(いまきみをだきよせてだいじょうぶっていえたらなにかがかわるだろうか)

今 君を抱き寄せて大丈夫って言えたら何かが変わるだろうか

(みおろしたまちとみあげたほしぞらだけじゃぬりつぶせないだろうか)

見下ろした街と見上げた星空だけじゃ塗りつぶせないだろうか

(のばしかけたうでにきみはきづいてるかなぼくがいいだなんてきみはいわないかな)

伸ばしかけた腕に君は気付いてるかな 僕がいいだなんて君は言わないかな

(でもぼくでいいくらいはいわせてみたいのさ)

でも 僕でいいくらいは言わせてみたいのさ

(ぼくらがいきてくこのおおきなかわのながれにのみこまれた)

僕らが生きてくこの大きな川の流れに飲み込まれた

(きみのながしたひとしずくもすくいとるからたたかわせてよぼくをそのまよいとぼくを)

君の流したひとしずくもすくいとるから たたかわせてよ僕を その迷いと僕を

(ふみだせないままでなづけたさいごのいっぽはきっとさいしょのいっぽなんだよ)

踏み出せないままで名付けた最後の一歩は きっと最初の一歩なんだよ

(わたしはふゆがすき)

私は冬が好き

(いまきみをだきよせてだいじょうぶっていえたらなにかがかわるだろうか)

今 君を抱き寄せて大丈夫って言えたら何かが変わるだろうか

(みおろしたまちとみあげたほしぞらだけじゃぬりつぶせないだろうか)

見下ろした街と見上げた星空だけじゃ塗りつぶせないだろうか

(ゆれながらちかづいたばつだってうけるよぼくはここにいるから)

揺れながら近づいたバツだってうけるよ 僕はここにいるから

(すこしとおまわしになるべくすなおにいうよつぎのはるにでも)

少し遠回しに なるべく素直に言うよ 次の春にでも

(わたしはふゆがすきぼくはきみが)

私は冬が好き 僕は君が