張り付く麗子

(はりつくれいこにおはようさん)

張り付く麗子におはようさん

(ごぜん７じ)

午前7時

(ねおきのぼくははをみがきにせんめんだいへ)

寝起きの僕は歯を磨きに洗面台へ

(ふたつならぶはぶらしあおはぼくで)

二つ並ぶ歯ブラシ青は僕で

(ぴんくはれいこのはぶらし)

ピンクは麗子の歯ブラシ

(まいあさせんめんだいで)

毎朝洗面台で

(へいわてきにはをみがく)

平和的に歯を磨く

(ぼくのこうとうぶをつかんでいきなり)

僕の後頭部を掴んでいきなり

(みずぜめにされました)

水責めにされました

(はりつくれいこにこんにちは)

張り付く麗子にこんにちは

(おまえのひるめしかめのえさ)

お前の昼飯亀の餌

(はりつくれいこにこんばんは)

張り付く麗子にこんばんは

(ごご８じ)

午後8時

(きたくとちゅうまんげつをみあげてうさぎをさがす)

帰宅途中満月を見上げてウサギを探す

(ほんとうにうさぎはつきで)

本当にウサギは月で

(もちつきなんてしてるのか？)

餅つきなんてしてるのか？

(そんなことをかんがえながら)

そんな事を考えながら

(いえのとびらをあけると)

家の扉を開けると

(れいこがまるでうさぎのようにぼくでもちつきをしました)

麗子がまるでウサギのように僕で餅つきをしました

(はりつくれいこにうたいます)

張り付く麗子に歌います

(からだじゅうにへばりつく)

身体中にへばりつく

(かみのけのいいかおり)

髪の毛のいい香り

(ぴんくいろのはぶらしくちにふくみ)

ピンク色の歯ブラシ口に含み

(つぶやくれいこ)

つぶやく麗子

(ぺたぺたとはりついたれいこ)

ペタペタと張り付いた麗子

(ぺたぺたとはりついたれいこ)

ペタペタと張り付いた麗子

(ぺたぺたとはりついたれいこ)

ペタペタと張り付いた麗子

(ぺたぺたとはりついたれいこ)

ペタペタと張り付いた麗子

(はりつくれいこにおやすみさん)

張り付く麗子におやすみさん

(ごぜん２じ)

午前2時

(ねているれいこでいけないこういをしました)

寝ている麗子でいけない行為をしました

(かわいらしいねいき)

可愛らしい寝息

(それをかいでみぎてをよごしてしまった)

それを嗅いで右手を汚してしまった

(そのままれいこのくびすじによごれたままてのひらで)

そのまま麗子の首筋に汚れたまま手のひらで

(あくりょく５０のちからでしめつけえいみんになりました)

握力50の力で締め付け永眠になりました

(はりつくれいこにうたいますうたいますすまいたう)

張り付く麗子に歌います 唱います すまいたう

(せなかにはしるおかんでそばにいるとじっかんする)

背中に走る悪寒でそばに居ると実感する

(かってにじゃぐちのみずがでるぼくのうしろ)

勝手に蛇口の水が出る僕の後ろ

(はりつくれいこ)

張り付く麗子

(ぺたぺたとはりついたれいこ)

ペタペタと張り付いた麗子

(ぺたぺたとはりついたれいこ)

ペタペタと張り付いた麗子

(ぺたぺたとはりついたれいこ)

ペタペタと張り付いた麗子

(ぺたぺたとはりついたれいこ)

ペタペタと張り付いた麗子

(れいこ)

麗子

(れいこ)

麗子

(れいこ)

麗子

(れいこ)

麗子

(れいこ)

麗子

(れいこ)

麗子

(れいこ)

麗子

(れいこ)

麗子

(はりつくれいこにさようなら)

張り付く麗子にさようなら