名もなきエキストラ

(きみのてつかんでぼくが)

君の手掴んで　僕が

(はなさないはなさないなんて)

離さない　離さない　なんて

(せりふはまだいえないなもなきえきすとら)

セリフはまだ言えない　名もなきエキストラ

(まどぎわのせきうしろからにばんめ)

窓際の席　後ろから2番目

(いつもしらないほんをよんでる)

いつも知らない本を読んでる

(かぜになびくかみがふわりとゆれている)

風になびく髪が　ふわりと揺れている

(ななめむこうにいるぼくのこときっときみはきょうみない)

斜め向こうにいる僕のこと　きっと君は興味ない

(ぷりんとをくばるたびにきみをこっそりみていた)

プリントを配るたびに　君をこっそり見ていた

(きみがしゅじんこうのものがたりじゃぼくのやくめいはないんだろうな)

君が主人公の物語じゃ　僕の役名はないんだろうな

(しなりおどおりのまいにちにもうばいばい)

シナリオ通りの毎日にもうバイバイ

(きみのおうじさまになってもいいですか)

君の王子様になってもいいですか？

(あたまのなかじゃきみとはなせるのに)

頭の中じゃ　君と話せるのに

(とまらないことばがどうもこえにならなくて)

止まらない言葉が　どうも声にならなくて

(まさかこんなにきみがすきだなんて)

まさかこんなに　君が好きだなんて

(おもわないおもわないいつもつよがってるのさ)

思わない　思わない　いつも強がってるのさ

(きみにだけはなぜかおくびょうになってしまう)

君にだけは何故か臆病になってしまう

(ぼくはなもなきえきすとら)

僕は　名もなきエキストラ

(おどけてつまらないことばかり)

おどけてつまらないことばかり

(きみがわらってくれればいいや)

君が笑ってくれればいいや

(このさきのてんかいはだれにもわからない)

この先の展開は　誰にもわからない

(ぼくがしゅじんこうのものがたりじゃきみとはむすばれているのにな)

僕が主人公の物語じゃ　君とは結ばれているのにな

(いいわけばっかのまいにちにもうばいばい)

言い訳ばっかの毎日に　もうバイバイ

(ほんのすこしのゆうきがいまはほしいよ)

ほんの少しの勇気が今は欲しいよ

(あたまのなかがきみでうめつくされて)

頭の中が　君で埋め尽くされて

(たわいないことばでさえもとくべつになった)

他愛無い言葉でさえも　特別になった

(だからこのままでいいかもななんて)

だからこのままでいいかもな　なんて

(おもってしまいそうだけどそれじゃだめなんだ)

思ってしまいそうだけど　それじゃダメなんだ

(なにかがおこるよかんがしているのさ)

何かが起こる予感がしているのさ

(ぼくがえがくわんしーん)

僕が描くワンシーン

(きみのてつかんでぼくがあわてるなまだはやい)

君の手掴んで　僕が、、、慌てるな　まだ早い

(きみのめをみてあどりぶまかせのまま)

君の目を見て、、、　アドリブ任せのまま

(あたまのなかできみにはなしていたとまらないおもいをこえにだしてつたえよう)

頭の中で君に話していた　止まらない思いを声に出して伝えよう

(まさかこんなにきみがすきだなんて)

まさかこんなに　君が好きだなんて

(さいしょはおもわなかったすなおになれたよ)

最初は思わなかった　素直になれたよ

(これがこのものがたりのぷろろーぐ)

これがこの物語のプロローグ

(ぼくはなもなきえきすとら)

僕は　名もなきエキストラ

(いつかきみだけのおうじさま)

いつか君だけの王子様