散り散り

(ものたりないから)

物足りないから

(ていたいしたざんえいにいざさらば)

停滞した残映にいざさらば

(すべてはこちょうのゆめそれだけ)

全ては胡蝶の夢（それだけ）

(せんだってつったってちゃもちぐされ)

先だって突っ立ってちゃ持ち腐れ

(ほわいとりりーもあがすてぃあさえも)

一、ホワイトリリーもアガスティアさえも

(みずをあたえられずにかれおちた)

水を与えられずに枯れ落ちた

(りんかくのにじんだかたち)

輪郭の滲んだかたち

(きべんもぎまんもしるべになるなら)

二、詭弁も欺瞞も標になるなら

(けんぜんたるはなにものであるか)

健全たるは何者であるか

(てぃんかーべるはうんざり)

ティンカーベルはうんざり

(こじらせたたいねつもおちたほしくずも)

三、拗らせた体熱も落ちた星屑も

(かいばぼうかいにもぐりこんだまま)

海馬傍回に潜り込んだまま

(いったりきたりくうしゅうごうのゆるやかなあーちをえがくろーたりー)

行ったり来たり　空集合の緩やかなアーチを描くロータリー

(こころとらえたあのころのことばも)

四、心とらえたあの頃の言葉も

(おぼろぐものようにとおりすぎてゆく)

おぼろ雲のように通り過ぎてゆく

(あのひとおなじはるかぜでふうかした)

あの日と同じ春風で風化した

(さんざんさがしたすてがのぐらふぃー)

散々探したステガノグラフィー

(あばけもせずにちりぢりりり)

暴けもせずに散り散りりり

(ゆがんださんさろのかなた)

歪んだ三叉路の彼方

(つみかさねたってまたさいしょから)

積み重ねたってまた最初から

(ぺとりこーるだけおいもとめても)

ペトリコールだけ追い求めても

(くたびれもうけ)

くたびれ儲け

(もぬけのろうにほだされては)

蛻の牢に絆されては

(どうかどうかみなさん)

どうかｘ２　皆さん

(あのくものうえでまたあえたらと)

あの雲の上でまた会えたらと

(よるべもないことばならべてはしまった)

寄る辺もない言葉並べては仕舞った

(ほこりつもっていろあせた)

埃積もって色褪せた

(てんてつのはてうつるへいれつ)

転轍の果て移る並列

(ういてんぺんになぞらえたしんげつ)

有為転変に準えた新月

(ていねんのだむぜるいんでぃすとれす)

諦念のＤ・Ｉ・Ｄ

(えんせいかがうたうおーでぃとりあむ)

厭世家が歌うオーディトリアム

(れーるはまわりつづけるきょうのひもさよなら)

レールは回り続ける　今日の日もさよなら