永眠のすゝめ - なるみや様

(いつものようにつよくたたいたあらーむ)

いつものように強く叩いたアラーム

(とうとうきょうはこわれちゃった)

とうとう今日は壊れちゃった

(あいそこめたあいさつだって)

愛想込めた挨拶だって

(おとなりさんにむしされたんだ)

お隣さんに無視されたんだ

(すりへってくくつぞこが)

すり減ってく靴底が

(まるでこころみたい)

まるで心みたい

(きょうもほおがあがりますように)

今日も頬が上がりますように

(できそこないになかみはないから)

出来損ないに、中身はないから

(つくろえばつくろうほどみじめね)

繕えば繕うほど惨めね

(まぁきょうをひっしにのりきったさきに)

まぁ　今日を必死に乗り切った先に

(せまるあしたにきぼうなんて)

迫る明日に希望なんて

(ひとつもないのですが)

ひとつもないのですが・・・。

(こんなにぼろぼろで)

こんなにぼろぼろで

(ぐちゃぐちゃなこころのままで)

ぐちゃぐちゃな心のままで

(うごいてしまうからだが)

動いてしまう体が

(にくらしいひのこと)

憎らしい日のこと

(へいねつしらせるたいおんけいにわらわれて)

平熱知らせる体温計に嘲笑われて

(すくわれないってわかってないてねむたいから)

救われないって分かって泣いて眠たいから

(えいみんしましょうね)

永眠しましょうね

(しちじまえなりひびくけいほうに)

7時前　鳴り響く警報に

(のろわれちゃったなんて)

呪われちゃったなんて

(きみはしんじやしないか)

君は信じやしない、か、

(ぬいあわせいとだらけのぼくは)

縫い合わせ糸だらけの僕は

(ほつれをかくしきれないのなら)

解れを隠しきれないのなら

(おちぶれるだけだ)

落ちぶれるだけだ

(くるしくて)

苦しくて

(こわれそうなこころかかえて)

壊れそうな心抱えて

(わらってしまうぼくをさ)

笑ってしまう僕をさ

(きみがしかってほしい)

君が叱ってほしい

(へいねつしらせるたいおんけいにわらわれて)

平熱知らせる体温計に嘲笑われて

(すくわれないってわかってるの)

救われないって分かってるの

(にげられないって)

逃げられないって

(わかってんの)

分かってんの！

(あさひにおびえたり)

朝日に怯えたり

(てくびにあかいはなさいたり)

手首に赤い花咲いたり

(ちょっとおかしなぼくにさ)

ちょっとおかしな僕にさ

(かわいそうなんていわないで)

可哀想なんて言わないで

(どうかこないでとねがったあすはきょう)

どうか来ないでと願った明日は今日

(すくわれないってわかってないてねむたいから)

救われないって分かって泣いて眠たいから

(めをとじる)

目を閉じる

(とりつくろっていたくて)

取り繕って痛くて

(あしたがこわいからわらってる)

明日が怖いから笑ってる

(さんざんだなあなんかもうつかれちゃったから)

散々だなあなんかもう疲れちゃったから

(えいみんしましょうね)

永眠しましょうね