カノープスが落ちた夜

(ほしがおちるたび、「しにたい」とねがってしまうような)

星が落ちる度、「死にたい」と願ってしまうような

(こんなぼくをよぶこえがいま、きこえたから)

こんな僕を呼ぶ声が今、聞こえたから

(さまよいまよいくらがりのはて)

彷徨い迷い暗がりの果て

(いつかかいたてがみはぼくあて)

何時か書いた手紙は僕宛

(「よろけていてもあるいているよ。」)

「よろけていても歩いているよ。」

(ぼくはぼくをはなさぬように)

僕は僕を離さぬように

(たしかにきこえてるよ)

確かに聞こえてるよ

(ぼくだけに、ぼくだけに)

僕だけに、僕だけに

(「けしてもまたともるよる)

「消してもまた灯る夜

(おそれぬようにさけんでいてよ。」)

恐れぬように叫んでいてよ。」

(かこがくさるような)

過去が腐るような

(いまがみえなくなるような)

現在が見えなくなるような

(なくしたぐんじょうのいろ)

失くした群青の色

(そのいみをだきしめていた)

その意味を抱きしめていた

(ただしさ、いみすらもたないかべ)

正しさ、意味すら持たない壁

(いまもひとりきりでこたえあわせ)

今も一人きりで答え合わせ

(「いきていれば１００てんでいい。」)

「生きていれば100点でいい。」

(それじゃあすもすくわれぬまま)

それじゃ明日も救われぬまま

(よごれたこころのいろ、)

汚れた心の色、

(ただひとつにぎりしめて)

唯一つ握りしめて

(これがいまのぼくなら)

これが今の僕なら

(こたえあわせもいらないだろう)

答え合わせもいらないだろう

(ほしがおちる！)

星が落ちる！

(きみはなにをねがうのだろう)

君は何を願うのだろう

(かわること、)

変わること、

(きみはゆるしてくれるだろうから)

君は許してくれるだろうから

(いつまでもともるひを)

いつまでも灯る火を

(ただひとつにぎりしめて)

唯一つ握りしめて

(これがいまのぼくだと、)

これが今の僕だと、

(これがこたえだとうたうから)

これが答えだと唄うから

(たしかにきこえてるよ)

確かに聞こえてるよ

(だいじょうぶ、だいじょうぶ)

大丈夫、大丈夫

(けしてもまたともるよる)

消してもまた灯る夜

(おそれぬようにさけんでいるよ)

恐れぬように叫んでいるよ