花雪

(さくらのかぜがかみをゆらしたころ)

桜の風が髪を揺らした頃

(ためいきひとつかくせないひとりのかえりみち)

ため息ひとつ隠せない　ひとりの帰り道

(わたしのゆめがいきさきをなくしたよるに)

私の夢が行き先をなくした夜に

(だいじょうぶだってつよがりこころをせいでく)

「大丈夫だ」ってつよがり　心を塞いでく

(きいてきいてよおつきさまなみだこらえみあげる)

聴いて　聴いてよ　お月様　涙こらえ見上げる

(にじむひびのはてのはてきみはあらわれた)

滲む日々の果ての果て　キミは現れた

(ひらりはなゆきのうたをせおうおとぎのくにのひめ)

ひらり花雪の唄を背負う御伽ノ国ノ姫

(むじゃきにまうそでがふらすはなあまたのきせき)

無邪気に舞う袖が降らす花　数多の軌跡

(さしだされたそのてのひらにあのひのゆめのしらべ)

差し出されたその手のひらに　アノ日ノ夢ノ調べ

(ねがいかさねるとわにつづけつづけ)

願い重ねる　永久(とわ)に続け　続け

(あしたのことはだれにもわからないね)

明日のことは誰にも分からないね

(それぞれのおもいえがくみらいへつづくみち)

それぞれの思い描く　未来へ続く道

(わたしのすきなかおではなすきみのなか)

私の好きな表情(かお)で話すキミの中

(おなじきたいとふあんできせつはうつりゆく)

同じ期待と不安で　季節は移りゆく

(それはきっとほかのひとにいえないみせたくないの)

それはきっと他の人に　言えない　見せたくないの

(おてをはいしゃくこのたびはわたしがささえるよ)

お手を拝借　此度(このたび)は私が支えるよ

(ふたりばなゆきとまいあそべやおとぎのくにのひめ)

ふたり花雪と舞い遊べや御伽ノ国ノ姫

(やがてくるゆきどけのはるはもうとおくない)

やがて来る雪融けの春はもう遠くない

(つなぐてのひらはほらあついあのひのゆめのままで)

つなぐ手のひらは　ほら熱い　あの日の夢のままで

(えがおならべるきみとわたしそしてはなよ)

笑顔並べる　キミと私　そして花よ

(ああまたまよいのかぜふきぬけてはなればなれでも)

嗚呼　また迷いの風吹き抜けて　離ればなれでも

(ひらひらひらかわしたあいことばは)

ひら　ひら　ひら　交わした合言葉は

(「はなや、またね。」)

「花や、またね。」

(いつもきこえてくるここで)

いつも聴こえてくる　ここで

(ひらりはなゆきのうたをせおうおとぎのくにのひめ)

ひらり花雪の唄を背負う御伽ノ国ノ姫

(むじゃきにまうそでがふらすはなあまたのきせき)

無邪気に舞う袖が降らす花　数多の奇跡

(さしだされたそのてのひらからはじまるものがたり)

差し出されたその手のひらから始まる物語

(ねがいかさねるとわにつづけつづけひびけ)

願い重ねる　永久に続け　続け　響け