ある執事の日常

(おめざめのあついこうちゃいれたならぱんやいておむれつやいて)

お目覚めの熱い紅茶淹れたなら　パン焼いてオムレツ焼いて

(つかえないしようにんにもやきをいれましょうこげめきつめ)

使えない使用人にも焼きを入れましょう　焦げ目キツメ

(しゃつをきせぼたんしめりぼんむすんでくつしたするりしあげにがんたいを)

シャツを着せボタンしめリボン結んで靴下するり　仕上げに眼帯を

(これぞしえるふぁんとむはいぶきょうわたしのしゅじん)

これぞシエル・ファントムハイブ卿　私の主人

(こんなところにねぐせがひとたばぴょろりらなんとがんこなのでしょう)

こんなところに寝癖が一束ぴょろりら　なんと頑固なのでしょう

(ねぐせはもちぬしにるのかまったくいうことをきかない)

寝癖は持ち主似るのか　全く言うことをきかない

(これはおしおきせねばですねきりふきしゅしゅらしゅっしゅっしゅー)

これはお仕置きせねばですね　霧吹きシュシュラシュッシュッシュー

(みずぜめこんなにぬれてもなおごうじょうなきょくせん)

水責め　こんなに濡れてもなお強情な曲線

(どこぞのしにがみよりしつこいぴーっとのばしてふぅふぅふぅ)

どこぞの死神よりしつこい　ぴーっと伸ばしてふぅふぅふぅ

(そのまますっとくしひけばひかる・・・・・・てんしのわ)

そのままスッと櫛ひけば光る……天使の輪

(「ふぁんとむはいぶけのしつじたるもの、ねぐせのひとつやふたつ)

「ファントムハイブ家の執事たるもの、寝癖の一つや二つ

(まっすぐにできずにどうします？」)

真っ直ぐにできずにどうします？」

(すべてはじんそくかいけつそれこそがしつじのにちじょう)

すべては迅速解決それこそが執事の日常

(あるいはそっこくしゅんさつそうあくまのじつじょう)

あるいは即刻瞬殺　そう悪魔の実情

(「ちょうしょくのあとは、ていおうがくのゆーぐきょうじゅがおみえになります。)

「朝食の後は、帝王学のユーグ教授がお見えになります。

(ごごからはだんすれっすんと、しょうだんがざっとごけんほど・・・・・・)

午後からはダンスレッスンと、商談がざっと五件ほど……

(よろしいですね、ぼっちゃん？」)

よろしいですね、坊ちゃん？」

(いそがしくのたうちまわるしゅじんよこめにしりょうちぇっくちゃぷちゃぷふぅふぅ)

忙しくのたうちまわる主人横目に資料チェックちゃぷちゃぷふぅふぅ

(どこからあらいましょう・・・・・・いえ、ここはかつあい)

どこから洗いましょう……いえ、ここは割愛

(しゅうしんのじかんおやすみなさいこもりうたをふんふんふん)

就寝の時間おやすみなさい　子守唄をふんふんふん

(ああねむれぼっちゃんかばねじみてやすらかに)

ああ眠れ坊ちゃん　屍じみて安らかに

(こわいゆめみたらおよびをいえすいえすまいろーどで)

怖い夢見たらお呼びを　イエスイエスマイロードで

(やがておとずれるあさめざめのこうちゃをいれる)

やがて訪れる朝　目覚めの紅茶を淹れる

(しつじのにちじょう)

執事の日常

(あくまのじつじょう)

悪魔の実情