拝啓

(すくいをもたらすてんじょうにのびるくものいと)

救いをもたらす天上に伸びる蜘蛛の糸

(つかんだあのひとはじごくへおちてった)

掴んだあの人は地獄へ落ちてった

(こころをむしばんでくそっこうせいのもうどくが)

心を蝕んでく即効性の猛毒が

(もうすぐまんえんしてすいこんでしまうから)

もうすぐ蔓延して吸い込んでしまうから

(くるしみがつづかないように)

苦しみが続かないように

(くびをくくったらいきをとめる)

首を括ったら息を止める

(はいけい、こどくのしょんぺっと)

拝啓、孤独のションペット

(ざっきんまみれなまごみとうもれてく)

雑菌まみれ生ゴミと埋もれてく

(ちゃいろくにごったえきたいがこころうつすきたないすがたを)

茶色く濁った液体が心写す汚い姿を

(しんろうでせるふねぐれくと)

心労でセルフネグレクト

(むかんきゃくのちいさなしょけいだいで)

無観客の小さな処刑台で

(ちにあしがつかないような)

地に足がつかないような

(きもちでみおくって)

気持ちで見送って

(ふみだせなかったみれんをたぐりいつまでも)

踏み出せなかった未練を手繰りいつまでも

(とけないくびわがあしかせになっていた)

解けない首輪が足枷になっていた

(かみさまがいないってここがしょうめいしてるけど)

神様がいないって此処が証明してるけど

(どうせいつかしぬならてんごくがいいでしょう)

どうせいつか死ぬなら天国がいいでしょう

(ならくからつれだしてくれる)

奈落から連れ出してくれる

(てんしがいなくてもすくわれたくて)

天使がいなくても救われたくて

(さいていなきみのほうへとすすむあしはまだふるえているけど)

最低な君の方へと　進む足はまだ震えているけど

(しんぞうのおとがこわくって)

心臓の音が怖くって

(はいて、ないて、いのちづなはなして)

吐いて、泣いて、命綱離して

(たいていじごくのこうけいが)

大抵地獄の光景が

(すくうあしたなんてみたくないから)

巣食う明日なんて見たくないから

(もうなにもかんじなくてもいいからつれてって)

もう何も感じなくてもいいから連れてって

(あざやかなひかりのむこうに)

鮮やかな光の向こうに

(いっぽふみだしてあしばをけった)

一歩踏み出して足場を蹴った

(さいていなひびのじょうけいが)

最低な日々の情景が

(もがきあがく)

もがき足掻く

(そうまとうもきえてく)

走馬灯も消えてく

(もうもどれないけど)

もう戻れないけど

(これでいいの)

これでいいの

(それがこたえでしょう)

それが答えでしょう

(きっとみずからのてを)

きっと自らの手を

(よごし、ころし、すべてあきらめたなら)

汚し、殺し、全て諦めたなら

(もうなにもつかめないから)

もう何も掴めないから

(ちゅうへとただういてる)

宙へとただ浮いてる

(はいけい、わたしのおんねんへ)

拝啓、私の怨念へ

(うらみねたみくるしくつらいひびは)

恨み嫉み苦しく辛い日々は

(すくわれやしないけど)

救われやしないけど

(ここでおわり)

ここで終わり

(むかえにいくから)

迎えに行くから

(もうあすがこなくても)

もう明日が来なくても

(ここでいつもずっとまっているから)

ここでいつもずっと待っているから

(ちにあしがつかないように)

地に足がつかないように

(みまもってあげるからね)

見守ってあげるからね