カンナ

(あさにほえるいぬとなりでねてるびじん)

朝に吠える犬　隣で寝てる美人

(そうだいなよこくへんもかすむにちじょう)

壮大な予告編も霞む日常

(みちたりたかっぷをのぞいた)

満ち足りたカップを覗いた

(うつりそうでうつらないかお)

映りそうで映らない顔

(よかんめいたものはなかった)

予感めいたものはなかった

(はしゃぐこころきょうもまた)

はしゃぐ心今日もまた

(ときあかしてまってるよしあわせだな)

解き明かして待ってるよ　幸せだな

(おこしてくれよもしもゆめなら)

起こしてくれよ　もしも夢なら

(はだしだったのにいまはこんなにも)

裸足だったのに　今はこんなにも

(うそみたいなあわにのって)

嘘みたいな泡に乗って

(しばいがかったあくびをした)

芝居がかったあくびをした

(きみがおきるように)

君が起きるように

(おもいでってほどびかはしないけれど)

思い出ってほど美化はしないけれど

(なまぬるいきすをしようよ)

生温いキスをしようよ

(そしてこーひーをいれて)

そしてコーヒーを淹れて

(にがいきすもしようよ)

苦いキスもしようよ

(こどもみたいにわらって)

子供みたいに笑って

(むじゃきになってかのじょになって)

無邪気になって彼女になって

(しのつくあめにもきづかない)

篠突く雨にも気付かない

(きみとかこんだあわいひかりにさそわれて)

君と囲んだ淡い光に誘われて

(ちこくもきにならないくらい)

遅刻も気にならないくらい

(めをうばわれた)

目を奪われた

(みらいのはなしすすめよう)

未来の話　進めよう

(どらまみたいなとうじしゃになったんだね)

ドラマみたいな　当事者になったんだね

(おこさないでもしもゆめでも)

起こさないで　もしも夢でも

(はだしだったのにいまはこんなにも)

裸足だったのに　今はこんなにも

(うそみたいなあわにのって)

嘘みたいな泡に乗って

(しばいがかったはなしをした)

芝居がかった話をした

(きみがおきないように)

君が起きないように

(おもいでってほどびかはしないけれど)

思い出ってほど美化はしないけれど

(なまぬるいきすをしようよ)

生温いキスをしようよ

(ながれてくるてれびのおとがやけにりあるになった)

流れてくるテレビの音がやけにリアルになった

(とおのいてくこえしらをきりたいよ)

遠のいてく声　しらを切りたいよ

(やみがぐらついたわれそうなあわで)

闇がぐらついた　割れそうな泡で

(きみがとけこんだいまだってかんじで)

君が溶け込んだ　今だって感じで

(かっぷをのぞいたいまはみえそうだ)

カップを覗いた　今は見えそうだ

(あまりにふつうでめをとじてしまう)

あまりに普通で　目を閉じてしまう

(それでもうつるひとみのうらに)

それでも映る　瞳の裏に

(しあわせだったのにもとめあったのに)

幸せだったのに　求め合ったのに

(ぼくをおいていなくなった)

僕を置いていなくなった

(さいしょからいなかったとか)

最初からいなかったとか

(やぼなこといわないで)

野暮なこと言わないで

(せつないのにたのしかった)

切ないのに楽しかった

(ひとりでつくったせかいは)

1人で作った世界は

(にちじょうをかくしたしゅんかん)

日常を隠した瞬間

(しあわせにかわったんだ)

幸せに変わったんだ

(おもいでってほどびかはしないけれど)

思い出ってほど美化はしないけれど

(さよならもいわないよ)

さよならも言わないよ

(よこくがさいあくなえいがでもみてめをとじようか)

予告が最悪な映画でも見て目を閉じようか

(こどもみたいに)

子供みたいに

(あさになったあらーむ)

朝に鳴ったアラーム

(よかんめいたものはなかった)

予感めいたものはなかった