もう、溶けた。/ feat.鳴花ヒメ

(みえないおもいでのはざまに)

見えない思い出の狭間に

(くらいよるへやのなかでひとり)

暗い夜部屋の中でひとり

(ひかりつづけるがめん)

光り続ける画面

(ちぎれかけたこーど)

ちぎれかけたコード

(このいまがだめなんだと)

この今がダメなんだと

(おもっちゃってる)

思っちゃってる！？

(つごうのいいかんがえだけで)

都合のいい考えだけで

(いれたらいいのにな)

居れたらいいのにな

(ぜったいにげられはしない)

絶対逃げられはしない

(けっきょくきのうのことがいやになる)

結局昨日の事が嫌になる

(そんながくしゅうもできてない)

そんな学習も出来てない

(だけどそのたのしさは)

だけどその楽しさは

(なぜかふしぎなことに)

何故か不思議な事に

(まだはなせないんだ)

まだ離せないんだ

(めざめたときにはすでに)

目覚めた時には既に

(しってるばしょじゃない)

知ってる場所じゃない

(かもしれないし)

かもしれないし

(あさとかじゃないの)

朝とかじゃないの

(またなにかがまどわしてくる)

また何かが惑わしてくる

(いつものあかつきがみてくる)

いつもの暁が見てくる

(それがとくべつなことなんだって)

それが特別な事なんだって

(やっときづいた)

やっと気づいた

(ぐちゃぐちゃになったつちのうえを)

ぐちゃぐちゃになった土の上を

(ひとりであるいてる)

一人で歩いてる

(きづいたらもう)

気づいたらもう

(ゆめのなかからおいだされてしまったんだ)

夢の中から　追い出されてしまったんだ

(どうにもできないままでいたくない)

どうにも出来ないままで居たくない

(だからここにひきこもっていたいのに)

だからここに引き篭もっていたいのに

(こおりついたこのこころとかがさ)

凍りついたこの心とかがさ

(きみにみせたくないから)

君に見せたくないから

(まだほっといてほしいな)

まだ放っといて欲しいな

(ただみまもっていたら)

ただ見守っていたら

(それでよかった)

それで良かった

(わがままでもうしわけないけど)

我儘で申し訳ないけど

(ただこうこつしていた)

ただ恍惚していた

(もううわのそらだった)

もう上の空だった

(ぼーっとみつめるときが)

ぼーっと見つめる時が

(ぼくはとてもしあわせで)

僕はとても仕合せで

(そのせんのさきにてをのばして)

その線の先に手を伸ばして

(はれてくこのしかい)

晴れてくこの視界

(だんだんとごかいがなくなりはじめて)

段々と誤解が無くなり始めて

(でーたのさざなみにすこしふらついて)

データの細波に少しふらついて

(ふたつだけのせかいがうそだときづいた)

二つだけの世界が嘘だと気づいた？

(ぽっかりとあいてたりかい)

ぽっかりと空いてた理解

(けっきょくほんとうのこともいやになる)

結局本当の事も嫌になる

(すりかわったいまとむかしのことは)

すり替わった今と昔の事は

(もうあとかたものこってないや)

もう跡形も残ってないや

(たとえにせもののじぶんだとしても)

（たとえ偽物の自分だとしても

(ぼくはまどわされにいくんだ)

僕は惑わされに行くんだ）

(どうしてなのこんなののぞんでいない)

「どうしてなの　こんなの望んでいない！」

(なんておもってもしかたない)

なんて思っても仕方ない

(もうおわっているから)

もう終わっているから

(いままで)

今まで

(かなしくて)

悲しくて

(さみしくて)

寂しくて

(ごうまんで)

傲慢で

(ふかんぜんな)

不完全な

(ひょうげんが)

表現が

(いびつなかたちのままで)

歪な形のままで

(かんじょうも)

感情も

(かんがえも)

考えも

(そのくせも)

その癖も

(このおんがくのかたちさえ)

この音楽の形さえ

(すべてがもどらなくなってしまったんだ)

全てが戻らなくなってしまったんだ