ベアトリスに(世にも不幸な出来事より)
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問題文
(いまはなきいとしのだーりんべあとりすに)
いまは亡き愛しのダーリン、ベアトリスに
(べあとりすに)
ベアトリスに
(きみへのあいはえいえんなのに)
きみへの愛は永遠なのに
(きみにはじゅみょうがきてしまった)
きみには寿命が来てしまった
(べあとりすに)
ベアトリスに
(きみがげんきでいきていたら)
きみが元気で生きていたら
(ずっとずっとよかったのに)
ずっとずっとよかったのに
(べあとりすにー)
ベアトリスに―
(わたしのあいはちょうのようにまった)
私の愛はチョウのように舞った
(しがこうもりみたいにきゅうこうかするまでは)
死がコウモリみたいに急降下するまでは
(しじんのえま・もんたな・まけるろいがいったように)
詩人のエマ・モンタナ・マケルロイが言ったように
(「それでおしまい」)
「それでおしまい」
(べあとりすにー)
ベアトリスに―
(きみがずっといるところ)
きみがずっといるところ
(わたしのむねのなかとはかのなか)
私の胸の中と墓の中
(べあとりすにー)
ベアトリスにー
(きみとであったとき、わたしのじんせいははじまった)
きみと出会ったとき、わたしの人生は始まった
(そのあとすぐに、きみのじんせいはおわった)
そのあとすぐに、きみの人生は終わった
(べあとりすに)
ベアトリスに
(きみといっしょにいるといきがとまりそうなきがしたものだ。)
きみと一緒にいると息がとまりそうな気がしたものだ。
(いま、きみのいきはまさにとまっているけれど。)
いま、きみの息はまさにとまっているけれど。
(べあとりすに)
ベアトリスに
(きみのいないなつはふゆ)
きみのいない夏は冬
(きみのいないふゆはほっきょく)
きみのいない冬は北極
(べあとりすに)
ベアトリスに
(ぼくたちのあいは)
ぼくたちの愛は
(ぼくのしんぞうをひきさいて)
ぼくの心臓を引き裂いて
(きみのしんぞうをとめた)
きみの心臓を止めた
(べあとりすに)
ベアトリスに
(はじめてあったとき、きみはかわい(ぷりてぃ)く、ぼくはこどくだった。)
はじめて会ったとき、きみはかわい(プリティ)く、ぼくは孤独だった。
(いまのぼくはすごく(ぷりてぃ)こどくだ。)
いまのぼくはすごく(プリティ)孤独だ。
(べあとりすに)
ベアトリスに
(しんだおんなたちはかたらない)
死んだ女たちは語らない
(かなしいおとこたちがもじにする)
悲しい男たちが文字にする
(べあとりすに)
ベアトリスに
(だれにもけせない)
だれにも消せない
(わたしのもえるあい)
私の燃える愛
(きみのもえるいえ)
きみの燃える家
(べあとりすに)
ベアトリスに
(わたしはいつくしんだ、きみはいった)
私は慈しんだ、きみは逝った
(せかいはいまわしいあくむだった)
世界はいまわしい悪夢だった
(べあとりすに)
ベアトリスに
(ぼくたちはよるをつうかするぼーとのようー)
ぼくたちは夜を通過するボートのよう―
(とりわけきみは。)
とりわけきみは。