レンズ

(ひとりあるく)

一人歩く

(かえりみちのとちゅう)

帰り道の途中

(いやほんからつたうこのうたは)

イヤホンから伝うこの歌は

(ふたりだけの)

二人だけの

(ゆうばえにあなたが)

夕映えに貴方が

(おしえてくれたちいさなしあわせ)

教えてくれた小さな幸せ

(みかえすしゃしんにはすこしみきれた)

見返す写真には少し見切れた

(うしろすがたのあなたがうつってる)

後ろ姿の貴方が映ってる

(かざしたれんずのそのさきに)

かざしたレンズのその先に

(ただあなたがそこにいれば)

ただ貴方がそこにいれば

(はなやいでいくこころがここにあって)

華やいでいく心がここにあって

(いまだにわたしをはなさない)

未だに私を離さない

(ひとりきりの)

一人きりの

(まだすこしひえるべっどで)

まだ少し冷えるベッドで

(なんどもねがえりをうつ)

何度も寝返りを打つ

(ふたりはいつ)

二人はいつ

(おなじだけのおもい)

同じだけの想い

(ひとつのしゃしんにかさねれるの？)

一つの写真に重ねれるの？

(となりにいればあたたかいこころも)

隣にいれば温かい心も

(よるがくるたびまたさめていくの)

夜が来るたびまた冷めていくの

(わたしのひとみもいつからか)

私の瞳もいつからか

(ただひとりあなただけに)

ただ一人貴方だけに

(どんなにとおくちいさくかたすみでも)

どんなに遠く小さく片隅でも

(ぴんとをあわせてしまう)

ピントを合わせてしまう

(だらしなくゆれるせなかさえも)

だらしなく揺れる背中さえも

(ふりむいてみせるえがおも)

振り向いてみせる笑顔も

(ひとつもこぼさずにやきつけていたいよ)

一つも溢さずに焼き付けていたいよ

(かざしたれんずのまんなかに)

かざしたレンズの真ん中に

(ただあなたをうつしていたい)

ただ貴方を映していたい

(おぼつかないてつきでもせいいっぱい)

おぼつかない手つきでも精一杯

(そのすがたをとらえて)

その姿を捉えて

(あなたがひとみのまんなかに)

貴方が瞳の真ん中に

(うつすのはだれなのかな)

映すのは誰なのかな

(いつかふたりよりそいわらうひびが)

いつか二人寄り添い笑う日々が

(あるばむをいろどれるように)

アルバムを彩れるように