沈丁花

(いつもいつもありがとうね)

いつもいつもありがとうね

(なんでそれがいえないんだろ)

なんでそれが言えないんだろ

(「まけないことがほんとうのつよさじゃない」)

「負けないことが本当の強さじゃない」

(そうおしえてくれたあなた)

そう教えてくれたあなた

(じんちょうげのはなたねをまいたくがつ)

沈丁花の花種をまいた九月

(ぼくがなにかわからなくなってしまったじゅうがつ)

僕が何かわからなくなってしまった十月

(べんとうはこのあいをたべきれずのこして)

弁当箱の愛を食べきれず残して

(くらいかおなんてみせまいとわらいかたをわすれたじゅうにがつ)

暗い顔なんて見せまいと笑い方を忘れた十二月

(へいぼんでごめんよかあさん)

平凡でごめんよ母さん

(ただいま「おかえり」あと、あのさ)

ただいま「おかえり」あと、あのさ

(いつもいつもありがとうね)

いつもいつもありがとうね

(なんでそれがいえないかな)

なんでそれが言えないかな

(「えらぶみちより、えらんだゆうきじゃない？」)

「選ぶ道より、選んだ勇気じゃない？」

(そういってくれたあなた)

そう言ってくれたあなた

(いっちょうまえのはなになるためのたびは)

一丁前の花になるための旅は

(ふみつぶされてもおきあがるともとともにつづく)

踏み潰されても起き上がる友と共に続く

(にげたい！やめたい！すこしつらい)

逃げたい！辞めたい！少しつらい

(ぜんぶあなたにいえてたらなあ)

全部あなたに言えてたらなあ

(もしもぼくがあきらめてしまってもわらってくれますか？)

もしも僕が諦めてしまっても笑ってくれますか？

(ゆめはゆめでゆめらしく？)

夢は夢で夢らしく？

(じゃあぼくはぼくらしく、こっそりゆっくりむかえにいく)

じゃあ僕は僕らしく、こっそりゆっくり迎えに行く

(いつもいつもありがとうね)

いつもいつもありがとうね

(きょうはそれがいえなくちゃな)

今日はそれが言えなくちゃな

(「すすめ！すすめ！ふりかえるひのために」)

「進め！進め！振り返る日の為に」

(そうおもえたんだぼくは)

そう思えたんだ僕は