きさらぎ後進曲 MEIKO

(ゆらっとゆらゆらゆらめいてみなもにうつるあなたこと)

ゆらっとゆらゆら揺らめいて水面にうつる貴方のこと

(わたしはすこしはずかしくてそっとかげからながめました)

私は少し恥ずかしくてそっと影から眺めました

(どきっとときどきときめいてこころがさくようなはるでした)

ドキッと時々ときめいて心が咲くような春でした

(ねがいをこめたゆめのようなくさばもねむれれるよるでした)

願いを込めた夢のような草葉も眠れれる夜でした

(ほらこちらをむいて、となまえをよんでもへんじはきこえない)

ほら此方を向いて、と名前を呼んでも返事は聞こえない

(いじっぱりなあなたのもとへとんでいきましょう)

意地っ張りな貴方の元へ飛んで行きましょう

(いくらきのあるしぐさしてみてもあなたちっともきづかないから)

いくら気のある仕草してみても貴方ちっとも気付かないから

(さんざんつづいたみみなりがわたしのおもいをとどけるでしょう)

散々続いた耳鳴りが私の想いを届けるでしょう

(ひらっとひらひらひらめいてあきらめられないあなたのこと)

ひらっとひらひら閃いて諦められない貴方のこと

(わたしのきもちつたえたくておもいのたけをしたためました)

私の気持ち伝えたくて思いの丈を認めました

(きらっときらきらきらめいてひなたがにあうあなたでした)

キラッとキラキラ煌めいて日向が似合う貴方でした

(けっきょくふみはわたせずじまいおくびょうなじぶんがきらいでした)

結局文は渡せず仕舞い臆病な自分が嫌いでした

(すききらいをうらなってはなびらちぎって)

好き嫌いを占って花弁千切って

(きょうもおもいしりました)

今日も思い知りました

(あなたとはすむせかいがちがうんだって)

貴方とは住む世界が違うんだって

(ほらこころをかくせばきずつかないでもやっぱりかくせない)

ほら心を隠せば傷付かないでもやっぱり隠せない

(ひのあたらないせかいでくらすよりずっといいでしょう)

陽の当たらない世界で暮らすよりずっといいでしょう

(あいかわらずあなたはつれないたいどですこしさびしいな)

相変わらす貴方はつれない態度で少し寂しいな

(もしひとつねがうならばそばにいられたらとおもいました)

もし一つ願うならばそばにいられたらと思いました

(ほらこちらにおいで、とささやいたこえはあなたにはきこえない)

ほら此方においで、と囁いた声はあなたには聞こえない

(ちゅうにうかんだわたしのからだがあなたにはみえない)

宙に浮かんだ私の身体が貴方には見えない

(わたしはずっとずっとあなたがしぬまでこちらでまちましょう)

私はずっとずっと貴方が死ぬまで此方で待ちましょう

(ただあなたとえがおではなせるように)

ただ貴方と笑顔で話せるように

(あなたのとなりであゆめるように)

貴方の隣で歩めるように

(あなたとこのてでさわれあえるように)

貴方とこの手で触れあえるように

(さよなららいせでまたあいましょう)

さよなら来世でまた会いましょう