常連パティシエ

(やっぱりここでないてたんだね)

やっぱりここで泣いてたんだね

(かなしいことがあるときまって)

悲しい事があると決まって

(こうえんのとりでによじのぼりぼくがたすけにくるのまってる)

公園の砦によじ登りボクが助けに来るの待ってる

(ふやけたあいつあてのてがみ)

ふやけたアイツ宛の手紙

(とどくことはないおもいだとぼくはしってた)

届く事はない想いだとボクは知ってた

(「かわりにたべてよ」ってむりして)

「代わりに食べてよ」って無理して

(わらいながらさしだすきみのてがふるえてる)

笑いながら差し出すキミの手が震えてる

(あまくてにがくてふしぎなちょこれーと)

甘くて苦くて不思議なチョコレート

(ごめんねほんとはあんまりすきじゃない)

ごめんねホントはあんまり好きじゃない

(だけどねきみのねよろこぶかおがね)

だけどねキミのね喜ぶ顔がね

(うれしくてなんどもかみしめてとけた)

嬉しくて何度も噛み締めて溶けた

(からふるなもじのでこれーしょんが)

カラフルな文字のデコレーションが

(まるでこころのようにくだけて)

まるでココロのように砕けて

(もとどおりにはもどらないのに)

元通りには戻らないのに

(だいじそうにながめてるらっぴんぐ)

大事そうに眺めてるラッピング

(つぎからあじみやくでよべよ)

次から味見役で呼べよ

(だまになってるしはーとがたはねらいすぎじゃない？)

ダマになってるしハート型は狙いすぎじゃない？

(「もんくがあるならかえしてよ！」)

「文句があるなら返してよ！」

(やだね)

やだね

(ふたりぶんのしつれんごとたべてやる)

二人分の失恋ごと食べてやる

(ちかくてとおくてびみょうなぼくらを)

近くて遠くて微妙なボクらを

(つなげてはなしてゆさぶるばれんたいんでー)

繋げて離して揺さぶるバレンタインデー

(わたしてかえしておくりあうきもち)

渡して返して贈り合うキモチ

(あたたかなてのひらでつつんでとけた)

暖かな手の平で包んで溶けた

(「どうしてあんたがあいつじゃないんだろう」)

「どうしてアンタがアイツじゃないんだろう」

(そんなのこっちがききたいくらいだよ)

そんなのこっちが聞きたい位だよ

(いいかげんまいとしなぐさめるやくも)

いい加減毎年慰める役も

(いたたにつきすぎていいだせないけど)

板に付き過ぎて言い出せないけど

(いつでもどこでもむねがくるしいんだよ)

いつでもどこでも胸が苦しいんだよ

(きみがねあいつをきにしだすまえから)

キミがねアイツを気にしだす前から

(だれよりなによりきみがすきなんだよ)

誰より何よりキミが好きなんだよ

(おかしいなどこからかしおあじがとまらない)

おかしいなドコからか塩味が止まらない

(あまくてにがくてふしぎなちょこれーと)

甘くて苦くて不思議なチョコレート

(ごめんねほんとはあんまりすきじゃない)

ごめんねホントはあんまり好きじゃない

(だけどねきみのねよろこぶかおがね)

だけどねキミのね喜ぶ顔がね

(うれしくてなんどもかみしめてとけた)

嬉しくて何度も噛み締めて溶けた