怠惰な微熱

(いたんだかじつをひろいあげて)

傷んだ果実を拾い上げて

(めでるのしょうこりもなく)

愛でるの性懲りもなく

(つまらないはなしばかりしないで)

つまらない話ばかりしないで

(もっとこうりつよくすすめてよ)

もっと効率よく進めてよ

(あいじょうにうえたけものたちの)

愛情にうえた獣たちの

(ひっしならぶこーる)

必死なラブコール

(あいてにあわせてじんかくもかえて)

相手に合わせて人格も変えて

(ちのうれべるもときにはさげて)

知能レベルも時には下げて

(ばかなおんなのふりして)

馬鹿な女のフリして

(かわいがってもらうの)

かわいがってもらうの

(ぬくもりなんてたやすいこころのきょりはとおく)

温もりなんて、容易い。心の距離は遠く

(なんとなくでぜんぶかたづけるのも)

「何となく」で全部片付けるのも

(わるくないでしょだから)

悪くないでしょ？だから

(いらないことばきりすてちゃって)

いらない言葉切り捨てちゃって

(うそつくひまさえないそくどで)

嘘つく暇さえない速度で

(あいしあっていたいの)

愛し合っていたいの

(ふたりのひみつかさねていく)

二人の秘密重ねていく

(いたみでつたえるどくせんよく)

痛みで伝える独占欲

(わたしだけのものでいて)

私だけのものでいて

(そのきにさせてあばくないじょう)

その気にさせて暴く内情

(ほんとうのかおがみたいだけ)

本当の顔が見たいだけ

(むいしきよそおいしせんおくる)

無意識装い視線送る

(あなただけはとくべつよなんて)

「貴方だけは特別よ」なんて笑

(しらないきかないみなかったふり)

知らない聞かない見なかったフリ

(あまいあまいかいかんだけちょうだい)

甘い甘い快感だけ頂戴？

(いやなんていうかべつによくない)

「いや何ていうか…別に良くない？」

(まじことばがくさってる)

マジ言葉が腐ってる

(こんなはずじゃなかった)

こんなはずじゃなかった

(ちゃんとしたかった)

ちゃんとしたかった

(ておくれどうけいんがおうほう)

手遅れ道化因果応報

(にがみをましてくきすのあじ)

苦味を増してくキスの味

(しょうひされてくかんかく)

消費されてく感覚

(かたちがわからないから)

形がわからないから

(ひとはふれあうのでしょう)

人は触れ合うのでしょう？

(たしかめてあたえるしげきのうずに)

確かめて与える刺激の渦に

(こいしたぼくらは)

恋した僕らは

(いまさらもどれないからかくしたことばもやすの)

今更戻れないから隠した言葉燃やすの

(たしかめてあたえるしげきのうずに)

確かめて与える刺激の渦に

(おぼれたまま)

溺れたまま

(さよならこれでおわりにしよう)

さよならこれで終わりにしよう

(いきつくひまさえないいたみで)

息つく暇さえない痛みで

(ころしあってるだけ)

殺し合ってるだけ

(ふたりのひみつがさめていく)

二人の秘密が冷めていく

(くびすじにつけたしょうこだけが)

首筋に付けた証拠だけが

(むなしくのこったままで)

虚しく残ったままで