m/es

(てあしはまだうごくかな)

手足はまだ動くかな

(まほうとなえてよどくたー)

魔法唱えてよドクター

(のびてくつめは)

伸びてく爪は

(ぱずるをひっかくために)

パズルを引っ掻くために

(たのしくすごしたひびが)

楽しく過ごした日々が

(きょこうまじりにめいめつしていた)

虚構混じりに明滅していた

(りずむをぬいあわせても)

リズムを縫い合わせても

(こどうはとぎれとぎれか)

鼓動は途切れ途切れか

(くすりのかおりはりかのじっけんのように)

薬の香りは理科の実験のように

(いのちをくるんだぬのは)

命をくるんだ布は

(かすかにゆれた)

かすかに揺れた

(あかるいしゅじゅつだいのうえ)

明るい手術台の上

(ますいでいたみをとかして)

麻酔で痛みを溶かして

(つぎはぎだらけのにくたいで)

ツギハギだらけの肉体で

(きみとおどるゆめをみる)

君と踊る夢を見る

(ひげきをめすできりさいて)

悲劇をメスで切り裂いて

(かんきゃくのるいせんをとじて)

観客の涙腺を閉じて

(まんめんのえみでいう)

満面の笑みで言う

(ざまみろ)

「ザマミロ」

(ぴっぴっぴっぴっ)

ぴっぴっぴっぴっ･･･

(てんじょうにうつりこんだ)

天井に映りこんだ

(ざせつとえんさのしあたー)

挫折と怨嗟のシアター

(すぎたうぬぼれはのずるをよごすために)

過ぎた自惚れはノズルを汚すために

(つめたいしんでんずのいかれためもりー)

冷たい心電図のイカれたメモリー

(くらいもるぐをぬけだして)

暗いモルグを抜け出して

(ぞんびはつきあかりあびて)

ゾンビは月明かり浴びて

(きんそしきをちぎられながら)

筋組織を千切られながら

(きみとおどるゆめをみる)

君と踊る夢を見る

(むごいふしゅうをふりまいて)

酷い腐臭を振りまいて

(あわいかんどうぶっこわして)

淡い感動ぶっ壊して

(くずれたえみでいう)

崩れた笑みで言う

(しあわせ)

「シアワセ」

(ほかのべつのだれかとおどる)

他の　別の　誰かと踊る

(きみのこきゅうがみみにふれた)

君の呼吸が　耳に触れた

(やみとひかりとひかりとやみの)

闇と光と　光と闇の

(りんねのれんさのあいまに)

輪廻の連鎖の合間に

(げんじつからかくりされて)

現実から隔離されて

(こじつけのこたえさがして)

こじつけの答え探して

(あたまとからだがばらばらにきみとおどるゆめをみる)

頭と身体がバラバラに君と踊る夢を見る

(ださくのさんもんしばいを)

駄作の三文芝居を

(のぞまれなかったしばいを)

望まれなかった芝居を

(えんじつづけるために)

演じ続けるために

(あかるいしゅじゅつだいのうえ)

明るい手術台の上

(ますいでいたみをとかして)

麻酔で痛みを溶かして

(つぎはぎだらけのにくたいできみとおどるゆめをみる)

ツギハギだらけの肉体で君と踊る夢を見る

(ひげきをめすできりさいて)

悲劇をメスで切り裂いて

(きたいはずれにいきのびて)

期待外れに生き延びて

(まんめんのえみでいう)

満面の笑みで言う

(ざまみろ)

「ザマミロ」

(ぴっぴっぴっぴっ)

ぴっぴっぴっぴっ･･･