彗星列車のベルが鳴る

(さよならのせりふもなくさいごのぺーじだもうれっしゃのべるがなる)

さよならの台詞もなく最後のページだもう列車のベルが鳴る

(このよぞらでかがやいたほしもせいてんのそらではみおとすようにしあわせではしあわせだと)

この夜空で輝いた星も晴天の空では見落とすように「幸せ」では「幸せだ」と

(きづかなくなってたそんなたあいのないひびがこのゆびのすきまこぼれおちた)

気づかなくなってたそんな他愛のない日々がこの指の隙間零れ落ちた

(しゅうてんもないようなはてしないやみのむこうすいせいのれっしゃでもうきみはかえるいくあてもなく)

終点もないような果てしない闇の向こう彗星の列車でもう君は帰る行く宛もなく

(いちどみゃくうったらこのきもちだってとまってくれやしないのにいいそびれたことばも)

一度脈打ったらこの気持ちだって止まってくれやしないのに言いそびれた言葉も

(あのなつのむこうがわせかいじゅうのほしをあつめてもかすんでしまうくらいきみはきれいだ)

あの夏の向こう側世界中の星を集めても霞んでしまうくらい君は綺麗だ

(はねのようにねむるようにねいきもたてずにゆうひがおちるまであそぼう)

羽のように眠るように寝息も立てずに「夕日が落ちるまで遊ぼう？」

(あしあとがひとつたちどまったきみをまだすきしているあのなつのむこうでなんかいだって)

足跡がひとつ立ち止まった君をまだ好きしているあの夏の向こうで何回だって

(こいしているこんなこどもじみたきもちのままだはいもいいえもない)

恋しているこんな子供じみた気持ちのままだ「はい」も「いいえ」も無い

(でもおとぎばなしみたいなわんふれーむをのぞんではとまらないようなよわきなぼくで)

でも御伽噺みたいなワンフレームを望んでは止まらないような弱気な僕で

(ごめんねしずけさをとかしてあさやけもまだみえぬそらにかねはなるもうかえらなきゃ)

ごめんね静けさを溶かして朝焼けもまだ見えぬ空に鐘はなる「もう帰らなきゃ」

(ぽつりゆめがさめていくいかないでよしゅうてんもないようなはてしないやみのむこう)

ぽつり夢が覚めていく行かないでよ終点もないような果てしない闇の向こう

(すいせいのれっしゃでもうきみはかえるいくあてもなくいちどみゃくうったらこのきもちだって)

彗星の列車でもう君は還る行く宛もなく一度脈打ったらこの気持ちだって

(とまってくれやしないのにもうこのてをはなしたらすいせいがおをひいたら)

止まってくれやしないのにもうこの手を離したら彗星が尾を引いたら

(いいそびれたことばもあのなつのむこうがわ)

言いそびれた言葉もあの夏の向こう側