ナイモノネダリ

(あしたのあさはとてもはやいの)

明日の朝はとても早いの

(どれすまとってかみにちかうの)

ドレスまとって神に誓うの

(とてもやさしいすてきなひとよ)

とても優しい素敵な人よ

(わたしねずいぶんおとなになったよ)

私ね随分大人になったよ

(ゆめにおぼれずみらいみすえて)

夢に溺れず未来見据えて

(そらもとばずにちにあしつけて)

空も飛ばずに地に足つけて

(とてもまじめですてきなひとよ)

とても真面目で素敵な人よ

(わたしねいちどもないてないんだよ)

私ね一度も泣いてないんだよ

(あなたはまたこのせかいのどこかで)

あなたはまたこの世界のどこかで

(こどものようなむじゃきさでむちゃをして)

子供のような無邪気さで無茶をして

(だれかをなかせてるんでしょ)

誰かを泣かせてるんでしょ？

(それいじょうにわらわせてあげながら)

それ以上に笑わせてあげながら

(まだだれのものでもないわたしのさいごのよるに)

まだ誰のものでもない私の最後の夜に

(あなたをおもいだしているわたしはないものねだり)

あなたを思い出している私はナイモノネダリ

(むかえにきてつれさってよ)

迎えに来て連れ去ってよ

(あのひのようになんてね)

あの日のようになんてね

(わたしはこのみちのさきでちゃんとしあわせになるからね)

私はこの道の先でちゃんと幸せになるからね

(あいのかわりにじゆうてにして)

愛の代わりに自由手にして

(あかるくみえてじつはこどくで)

明るく見えて実は孤独で

(わたしはそんなあなたのかげを)

私はそんなあなたの影を

(だきしめてあげたいそうおもってた)

抱きしめてあげたい　そう思ってた

(このこいはふたりをだめにする)

この恋は二人をダメにする

(わかっていてたのしさでふたをして)

分かっていて楽しさで蓋をして

(りそうやきれいごとだけをまほうがとけてゆくまで)

理想や綺麗ごとだけを魔法が解けてゆくまで

(となえてた)

唱えてた

(まだだれのものでもないわたしのさいごのよるに)

まだ誰のものでもない私の最後の夜に

(あなたをおもいだしているわたしはないものねだり)

あなたを思い出している私はナイモノネダリ

(もういちどつれだしてよあのひとおなじよぞらへ)

もう一度連れ出してよ　あの日と同じ夜空へ

(なんてねもうわたしきっと)

なんてね　もう私きっと

(あんなふうにはとべないけど)

あんな風には飛べないけど

(あなたとのであいがなければ)

あなたとの出会いがなければ

(いまのわたしはここにいないでしょう)

今の私はここにいないでしょう

(ありがとうなんていうつもりはないけれどわすれないよ)

「ありがとう」なんて言うつもりはないけれど忘れないよ

(あのえがお)

あの笑顔

(まだだれのものでもないわたしのさいごのよるに)

まだ誰のものでもない私の最後の夜に

(あなたをおもいだすなんてわたしは)

あなたを思い出すなんて　私は

(わたしはまだだれのものでもないわたしのさいごのよるに)

私は　まだ誰のものでもない私の最後の夜に

(あなたをおもいだしているわたしはないものねだり)

あなたを思い出している私はナイモノネダリ

(ふりかえるのはもうおわりえがいたみらいのはじまり)

振り返るのはもう終わり　描いた未来の始まり

(わたしはこのみちのさきでちゃんとしあわせになるからね)

私はこの道の先でちゃんと幸せになるからね

(あしたのあさはとてもはやいの)

明日の朝はとても早いの

(どれすまとってかみにちかうの)

ドレスまとって神に誓うの

(はやくねなくちゃはだにひびくと)

早く寝なくちゃ肌に響くと

(まどべにほおづえそらをみあげて)

窓辺に頬杖　空を見上げて

(わたしねずいぶんおとなになったよ)

私ね随分大人になったよ