ロマンモンスター

(しむそらにとけていくんだ)

滲む空に解けていくんだ

(はんてんしたゆめとふたりおちるせかい)

反転した夢と二人堕ちるセカイ

(むすんで)

結んで

(「ごきげんいかが？」あまいかおり)

「ごきげんいかが？」甘い香り

(そのといきがいとしたきょうかいせん)

その吐息が意図したキョウカイセン

(けむるくうきにうかぶくちびるが)

煙る空気に浮かぶ唇が

(ぐらすにとけてた)

グラスに溶けてた

(まだくろいひとみでうつむいてたころ)

まだ黒い瞳でうつむいてた頃

(じんとわたしのこころをしめつけた)

ジンと私の心を締め付けた

(すこしいびつなきみのむちつじょが)

少し歪な君の無秩序が

(やみをぬぐったようで)

闇を拭ったようで

(ろまんもんすたー)

〈ロマンモンスター〉

(よいにおぼれて)

酔いに溺れて

(あわくいだいた)

〈淡く抱いた〉

(かくされたふじょうりも)

隠された不条理も

(のどをつたって)

〈喉を伝って〉

(きづかぬふりして)

気づかぬフリして

(ふたりでつむいでいこう)

2人で紡いでいこう

(ざわついたあしあと)

ざわついた足跡

(なぞってまじわるきみに)

なぞって交わる君に

(ぜっきょうするくらいあついきせきを)

絶叫するくらい熱い奇跡を

(てらされたわたしのせかいをあばいて)

照らされた私のセカイを暴いて

(さわっておもいのままに)

触って想いのままに

(さあ、さしだすてをにぎって)

さあ、差し出す手を握って

(すきまからさしこむよぞらにひかる)

隙間から差し込む夜空に光る

(あのほしにわらうあどけないかお)

あの星に笑うあどけない顔

(あきらめたようでほっとしたような)

諦めたようでホッとしたような

(そんなめのきみがこわいんだ)

そんな瞳の君が怖いんだ

(もがいていたいんだ)

もがいていたいんだ

(かえられなくたって、だけど)

変えられなくたって、だけど

(しんじつはなっとくとだっておどってる)

真実は納得とだって踊ってる

(そんなうれいがどっとかさなってなんどだってさ)

そんな憂いがどっと重なって何度だってさ

(くりかえしないて、それでもいつか)

繰り返し泣いて、それでもいつか

(きっとたどりつけるさ)

きっとたどり着けるさ

(しんじつのせかい)

真実のセカイ

(せつなくこぼしたあいに)

切なく零した愛に

(かくしたこいに)

〈隠した恋に〉

(みせかけのみらいがしんでいく)

見せかけの未来が滲んでいく

(いえないことばを)

言えない言葉を

(ぐっとしまいこんでさ)

ぐっと仕舞い込んでさ

(そっとついだりんごのかおり)

そっと注いだリンゴの香り

(とりあえずは、なんて、そう)

「とりあえずは、」なんて、そう

(いつものえがおで)

いつもの笑顔で

(みせかけの、とわのなか)

見せかけの、永遠の中

(あしあとなぞってまじわるように)

足跡なぞって交わるように

(ぜっちょうするくらいあまいびねつを)

絶頂するくらい甘い微熱を

(とけあったつきよのらせんがてらした)

溶け合った月夜の螺旋が照らした

(しせんにおちていく)

視線に堕ちていく

(ちかづいては)

近づいては

(とおざかる)

〈遠ざかる〉

(もつれたしんそうが)

もつれた真相が

(しんじょうが)

〈心情が〉

(きざまれたしるしをゆがませていく)

刻まれたシルシを歪ませていく

(しらないまま)

知らないまま

(そっと)

〈そっと〉

(わたしの)

私の

(てらしたゆめとまぼろし、てをとりあって)

照らした夢と幻、手を取り合って

(さぁ、ふたりだけのせかいへ)

さぁ、2人だけのセカイへ