あじわい

(こっちはうすくて)

こっちは薄くて

(こっちはこすぎるな)

こっちは濃すぎるな

(ふいにおもいたったぼくのなれないりょうりに)

ふいに思い立った僕のなれない料理に

(おいしいとわらいながらたべるきみをみて)

おいしいと笑いながら食べる君を見て

(なんだかてれくさくてうつむくぼく)

なんだか照れくさくて俯く僕

(はるがあるばむをめくる)

春がアルバムをめくる

(かびんのはながゆれる)

花瓶の花が揺れる

(であいからすべてがたからものだよ)

出会いから全てが宝物だよ

(せまいけれどあまいよるも)

狭いけれど甘い夜も

(せをむけあうにがいあさも)

背を向けあう苦い朝も

(とろけそうなほどのきすも)

とろけそうなほどのキスも

(しょっぱくてしかたないなみだも)

しょっぱくて仕方ない涙も

(まだまだまだきみとあじわっていきたいんだよ)

まだまだまだ君と味わっていきたいんだよ

(だいすきなきみへ)

大好きな君へ

(おなじれしぴでも)

同じレシピでも

(ひとによってちがう)

人によって違う

(このせかいでたったひとつぼくらのこい)

この世界でたった一つ僕らの恋

(やいてわかしてにつまってぶきようだけれど)

妬いて沸かして煮詰まって不器用だけれど

(ごめんねにありがとうをまぶしながら)

ごめんねにありがとうをまぶしながら

(かわりゆくときのなかでかわることのないもの)

変わりゆく時の中で変わることのないもの

(ひとつでもおおくきみとふたりで)

一つでも多く君と二人で

(ちょこれーとのあまいもじもせのびをしたふるこーすも)

チョコレートの甘い文字も背伸びをしたフルコースも

(のめもしないあるこーるもあまずっぱくてあおいせりふも)

飲めもしないアルコールも甘酸っぱくて青い台詞も

(まだまだまだきみとあじわっていきたいんだよぜんぜんあきないから)

まだまだまだ君と味わっていきたいんだよ全然飽きないから

(だいこうぶつのそのえがおくせになるあのじょうだんも)

大好物のその笑顔クセになるあの冗談も

(まろみのあるいきなどくもかめばかむほどにでるみりょくも)

まろみのある粋な毒も噛めば噛むほどに出る魅力も

(まだまだまだきみをあじわっていきたいんだよしわしわになるまで)

まだまだまだ君を味わっていきたいんだよしわしわになるまで

(せまいけれどあまいよるもせをむけあうにがいあさも)

狭いけれど甘い夜も背を向けあう苦い朝も

(とろけそうなほどのきすもしょっぱくてしかたないなみだも)

とろけそうなほどのキスもしょっぱくて仕方ない涙も

(まだまだまだきみとあじわっていきたいんだよたしかめにいこうしあわせのあじを)

まだまだまだ君と味わっていきたいんだよ確かめにいこう幸せの味を

(こっちはうすくてこっちはこすぎるなふいにおもいたったぼくのなれないりょうりに)

こっちは薄くてこっちは濃すぎるなふいに思い立った僕の慣れない料理に

(いすにもたれておなかをさすりながら「おいしかったよ」とやっぱりわらうきみに)

椅子にもたれてお腹をさすりながら「美味しかったよ」とやっぱり笑う君に

(「そうでしょ」といいながらなきそうなぼく)

「そうでしょ」と言いながら泣きそうな僕