アイマイナ

(へいおんをたもつためかるいさんもんしばいで)

平穏を保つため　軽い三文芝居で

(いらないけーきたべておいしいって)

要らないケーキ食べて　「おいしい。」って

(ほほえむような)

微笑むような

(やさしいきみのこえがこわくなってしまったら)

優しい君の声が　怖くなってしまったら

(ひえたぎんがのべっどでひとりねむるよ)

冷えた銀河のベッドで　ひとり眠るよ

(きらいなもののほころびばくろするのはたやすい)

嫌いな物のほころび　暴露するのは容易い

(すきなもののけってんはあまいめでみてしんぱしー)

好きな物の欠点は　甘い目で見てシンパシー

(もしもしもきりはりの)

もし　もしも　切り貼りの

(もろいいしじことうえいなら)

脆い意思　自己投影なら

(たちつくしているこのばしょも)

立ち尽くしている　この場所も

(うちゅうのはてとなってきづく)

宇宙の果てとなって　気づく

(あいまいなあいまいなあいまいないま)

曖昧な　曖昧な　曖昧な　今

(ひどくあいまいなあいまいないま)

酷く　曖昧な　曖昧な　今

(しーそーがかたむいてとたんにくろにそまったら)

シーソーが傾いて　途端に黒に染まったら

(えがおにあふれたかこなどすべてすてるの)

笑顔に溢れた過去など　すべて捨てるの

(ぼくのつまらないことはきみのおもしろいこと)

ぼくのつまらないことは　君の面白いこと

(ぼくのおもしろいことはだれのおもしろいこと)

ぼくの面白いことは　誰の面白いこと？

(もしもしもおのぞみに)

もし　もしも　お望みに

(でくにんぎょうになれるなら)

木偶人形に　なれるなら

(せいぎとたばかるぷらいども)

「正義」と謀る　プライドも

(うわきなちりとなっていやだ)

浮気な塵となって　嫌だ

(あいまいなあいまいなあいまいないま)

曖昧な　曖昧な　曖昧な　今

(ひどくあいまいなあいまいないま)

酷く　曖昧な　曖昧な　今

(いつかまがさしてじごくのそこにさわったら)

いつか魔が差して　地獄の底に触ったら

(ひとをあいするりゆうさえもぼやけるの)

人を愛する理由さえも　ぼやけるの

(しろいろかろんじてはこうこつ)

白色　軽んじては　恍惚

(にびいろまねてとんでくぐしゃ)

鈍色　真似て　飛んでく　愚者

(とてもまっすぐにまっすぐにまっすぐにものをうたがって)

とても　まっすぐに　まっすぐに　まっすぐに　物を疑って

(やがてまっすぐにまっすぐにひねくれるの)

やがて　まっすぐに　まっすぐに　ひねくれるの

(げんちょうもふかんのめもうぬぼれたぞくなゆめも)

幻聴も　俯瞰の目も　自惚れた俗な夢も

(くうそうのりゅっくにつめてたびでもしましょうか)

空想のリュックにつめて　旅でもしましょうか

(ねぇ、あいまいな)

ねぇ、アイマイナ

(きみのこえがばけものにそだったら)

君の声が　化け物に育ったら

(ひえたぎんがのべっどでひとりねむるよ)

冷えた銀河のベッドで　ひとり眠るよ

(おやすみ)

おやすみ