がらくた/米津玄師

(ねえどうしてもぼくらはうまくできなくて)

ねえ どうしても僕らは 上手くできなくて

(きがつけばからっぽになってしまった)

気がつけばからっぽになってしまった

(なくしてもこわしてもうばわれたとしても)

失くしても 壊しても 奪われたとしても

(きえないものはどこにもなかった)

消えないものはどこにもなかった

(ねむれないよるでもなりやまないすぬーず)

眠れない夜でも 鳴り止まないスヌーズ

(おどりばでだまったままいるふたり)

踊り場で黙ったままいる 二人

(なんでもないとつぶやいてかみしめるいたみと)

何でもないと呟いて 噛み締める痛みと

(ちゅうにうかんではきえるはなうた)

宙に浮かんでは消える鼻歌

(さんじゅうにんいればひとりはいるまいのりてぃ)

30人いれば 一人はいるマイノリティ

(いつもあなたがそのひとりぼくでふたり)

いつもあなたがその一人 僕で二人

(たとえばあなたがずっとこわれていても)

例えばあなたがずっと 壊れていても

(にどともどりはしなくても)

二度と戻りはしなくても

(かまわないからぼくのそばでいきていてよ)

構わないから 僕のそばで生きていてよ

(どこかでなくしたものをさがしにいこう)

どこかで失くしたものを 探しにいこう

(どこにもなくっても)

どこにもなくっても

(どこにもなかったねとわらうふたりはがらくた)

どこにもなかったねと 笑う二人は がらくた

(ねえもういいかいもういいよ)

ねえ もういいかい もういいよ

(だけどもうすこしながいよるをあるいていきましょう)

だけどもう少し 長い夜を歩いていきましょう

(いたいのいたいのとんでいけ とんでいけとんでいけ)

痛いの痛いの飛んでいけ 飛んでいけ 飛んでいけ

(あかりをけして)

明かりを消して

(ゆるせなかったなにもかもすべてを)

許せなかった 何もかも全てを

(ずっとあなたをひていしてきたそのすべてを)

ずっとあなたを否定してきた その全てを

(たとえばあなたがぼくをわすれていても)

例えばあなたが僕を 忘れていても

(けしておもいだせなくても)

決して思い出せなくても

(はじめてまたあおうそしてこいをしようよ)

初めてまた会おう そして恋をしようよ

(あなたはぼくをてらしたつきのあかりだ)

あなたは僕を照らした 月の明かりだ

(わらわせるもんか)

笑わせるもんか

(とおまわりしてかえろう まよいこんだっていいから)

遠回りして帰ろう 迷い込んだって いいから

(くちびるをかんでにじんだちがながれていく)

唇を噛んで滲んだ血が流れていく

(きらいだぜんぶきらいだ)

嫌いだ全部 嫌いだ

(たとえばあなたがずっとこわれていても)

例えばあなたがずっと 壊れていても

(にどともどりはしなくても)

二度と戻りはしなくても

(かまわないからぼくのそばでいきていてよ)

構わないから 僕のそばで生きていてよ

(どこかでなくしたものをさがしにいこうか)

どこかで失くしたものを 探しにいこうか

(どこにもなくっても)

どこにもなくっても

(どこにもなかったねと またわらってくれよ)

どこにもなかったねと また笑ってくれよ

(うまくできないままで)

上手くできないままで

(うたうふたりはがらくた)

歌う二人は がらくた