Fire and Fear／杖と剣のウィストリア

(こわいかまためをひらくことが)

怖いか　また目をひらくことが

(にくいかひとごとみたいなじぶんが)

憎いか　他人事みたいな自分が

(さいのうがないことをしったって)

才能がないことを知ったって

(にげのびるわけになるのか)

逃げ延びる理由になるのか

(うちがわにひびくこのひめいに)

内側に響く　この悲鳴に

(こたえてやれるのはだれだ)

応えてやれるのは　誰だ

(せめてしょうがいのいくどかは)

せめて　生涯の幾度かは

(しょうじきなとうじしゃでありたい)

正直な当事者でありたい

(それがきょうだとしたら？)

それが今日だとしたら？

(こわいかまためをひらくことが)

怖いか　また目をひらくことが

(にくいかひとごとみたいなじぶんが)

憎いか　他人事みたいな自分が

(でもきづいたんだろうからだはとまれない)

でも　気付いたんだろう　躰は止まれない

(「ただうしないがたいあなたをおもえばくだらないきょうふだ」)

「ただ　失い難い貴方を想えば　くだらない恐怖だ」

(いのちさえさらしうたえば)

命さえ　晒し　唄えば

(いまにわかることだ)

今に　分かることだ

(ここでおわるのか)

ここで終わるのか

(それはいやだろう)

それは嫌だろう

(くのうのかぎりをつくしたって)

苦悩の限りを尽くしたって

(むくわれることはないねと)

報われることはないねと

(こころをおきざりにゆかんとする)

心を置き去りに行かんとする

(このうらぎりものはだれだ)

この裏切り者は誰だ

(なにをえらびあきらめるのかを)

何を選び　諦めるのかを

(そろそろきめなければいけない)

そろそろ　決めなければいけない

(あなたをつよくつよくおもいだした)

貴方を強く強く思い出した

(もえるようないたみがいう)

燃えるような痛みが云う

(がきじゃあるまいに)

ガキじゃあるまいに

(みみざわりななきごえはだれだ)

耳障りな泣き声は　誰だ

(ひをともすのは)

火を灯すのは

(こわいかたぶんそれはいきることだ)

怖いか　多分それは生きることだ

(むくわれずともなのりをあげたいんだろう)

報われずとも　名乗りを上げたいんだろう

(どうしようもなくばかないきものだ)

どうしようもなく　馬鹿な生き物だ

(でもわかっていた)

でも　分かっていた

(それこそおまえだよ)

それこそ　お前だよ

(こわいかまためをひらくことが)

怖いか　また目をひらくことが

(にくいかひとごとみたいなじぶんが)

憎いか　他人事みたいな自分が

(もうきづいたんだろうからだはとまらない)

もう　気付いたんだろう　躰は止まらない

(「ただうしないがたいあなたをおもえばくだらないきょうふだ」)

「ただ　失い難い貴方を想えば　くだらない恐怖だ」

(いのちさえさらしうたえば)

命さえ　晒し　唄えば

(いまにわかることだ)

今に　分かることだ

(ここでおわらない)

ここで終わらない

(それがおまえだと)

それがお前だと