甘美な妄想

(いつまでもおうから)

いつまでも追うから

(あなたのこえを)

あなたの声を

(いまはつないだ)

今は繋いだ

(てをはなさないでいて)

手を離さないでいて

(もしもこのせかいが)

もしもこの世界が

(くるっていたとして)

狂っていたとして

(あなたをすてにげられはしないわ)

あなたを捨て逃げられはしないわ

(それがまちがいだと)

それが間違いだと

(きづいてたとしても)

気付いてたとしても

(おなじけしきをまだみていたいから)

同じ景色をまだ見ていたいから

(きせきのかぎは)

奇跡の鍵は

(どこにあるのか)

どこにあるのか

(ふたりをむすびつけるあかいいとをさがせ)

二人を結びつける赤い糸を探せ

(ふたりをはこぶふね)

二人を運ぶ舟

(それがしずみかかっても)

それが沈みかかっても

(だれもしなないみち)

誰も死なない道

(えらんでいたいから)

選んでいたいから

(なんてかんがえてた)

なんて考えてた

(ちこくまをまつじかんで)

遅刻魔を待つ時間で

(いつまでもきゆうであるとうたがわず)

いつまでも杞憂であると疑わず

(きょうもまたいきていこう)

今日もまた生きていこう

(もしもぼくのぎせい)

もしも僕の犠牲

(たったそれひとつで)

たったそれ一つで

(きみをすくうことができるのなら)

君を救うことができるのなら

(きっとぼくはまようなんてこともせずに)

きっと僕は迷うなんてこともせずに

(いのちをさしだしてしまうのだろう)

命を差し出してしまうのだろう

(なまへのかぎが)

「生」への鍵が

(いのちなのなら)

「命」なのなら

(きせきのだいしょうはにちじょうのぎせいで)

奇跡の代償は日常の犠牲で

(ふたりをはこぶふね)

二人を運ぶ舟

(それがしずみかかったら)

それが沈みかかったら

(きみをまもるために)

君を守るために

(すべてをさしだすから)

全てを差し出すから

(なんてかんがえてた)

なんて考えてた

(いいわけからとうひして)

言い訳から逃避して

(いつまでもきゆうであるとうたがわずまた)

いつまでも杞憂であると疑わずまた

(こちらはけっかいしょう)

こちらは結界省

(せかいをみだすものはゆるさない)

世界を乱す者は許さない

(はらうだいしょうはせいい)

払う代償は　誠意

(ふたりをむすぶいと)

二人を結ぶ糸

(それはけっしてかたくない)

それは決して固くない

(はさみのははもういとをかんでいると)

鋏の刃はもう糸を噛んでいると

(きづいていても)

気付いていても

(なおしらないふりをえんじる)

なお知らないふりを演じる

(それがふかぎゃくのへんかだとしても)

それが不可逆の変化だとしても

(きょうをまたいきていく)

今日をまた生きていく

(もしもゆめでもとどかなくても)

もしも夢でも届かなくても

(いつかつかんでかちとってみせるから)

いつか掴んで勝ち取ってみせるから