風の噂/トンボコープ

(かぜのうわさにのってとどいたよだれもしるよしのないきみのことを)

風の噂に乗って届いたよ誰も知る由のない君のことを

(だんだんしってみつけたんだしろくろのせかいにはなたばを)

だんだん知って見つけたんだ白黒の世界に花束を

(はつこいはへいこうせんぼくらいきをころしてるどっちがさきにしかけるかのあいずで)

初恋は平行線ぼくら息を殺してるどっちが先に仕掛けるかの合図で

(ふいにはじまってしまったなつめをはなしたしゅんかんにおもいがけないてきが)

不意に始まってしまった夏目を離した瞬間に思いがけない敵が

(そのしろいはだをささないようにぼくがきみをまもりたいな)

その白い肌を刺さないように僕が君を守りたいな

(あえないことがつらいのにあえたらあえたでだまりこんですなおになれない)

会えないことが辛いのに会えたら会えたで黙り込んで素直になれない

(ひびもおどろきでせかいがうらがえるようなとおまわりにしてみせるよ)

日々も驚きで世界が裏返るような遠回りにしてみせるよ

(せかいでいちばんきらわれもののきみでさえまもりぬくぼくもきみをおもいでに)

世界で一番嫌われ者の君でさえ守り抜く僕も君を思い出に

(できるほどつよくないからいまはそばにいてもっとひどいけんかしよう)

できるほど強くないから今はそばにいてもっとひどい喧嘩しよう

(もっときみをおしえてもっといろんなばしょにふたりでゆこう)

もっと君を教えてもっといろんな場所に二人で行こう

(そのうわさはほんとうかいめがふたつもあんのかいたまにおおきなあくびを)

その噂はほんとうかい目がふたつもあんのかいたまに大きなあくびを

(すんだねうつるくらいそばにいたいなそのきもちはほんとうかい)

すんだねうつるくらいそばにいたいなその気持ちはほんとうかい

(べつにうたがっちゃないけどでもおもったらすぐにいってよ)

別に疑っちゃないけどでも思ったらすぐに言ってよ

(へるもんじゃないからねこのなつがおわるころにぼろぼろになった)

減るもんじゃないからねこの夏が終わる頃にボロボロになった

(あみどからこぼれおちたそのあせかなみだかわからんがこのみずたまりで)

網戸から零れ落ちたその汗か涙か分からんがこの水溜りで

(ふたりおよいでみたいんだよなにものでもないぼくをみてなにものにもなれるよと)

二人泳いでみたいんだよ何者でもない僕をみて何者にもなれるよと

(きみはいうのなれるかなああなれるかなそのときはきみのそばにいたいな)

君は言うのなれるかなああなれるかなその時は君のそばに居たいな

(せかいでいちばんしあわせものにするからさいまははそばにいて)

世界で一番幸せ者にするからさ今ははそばにいて

(きみのおもいでにすくわれたのはぼくだったいろづいたそらでもっとひどいけんか)

君の思い出に救われたのは僕だった色付いた空でもっとひどい喧嘩

(しようもっときみをおしえてもっといろんなばしょにふたりでゆこう)

しようもっと君を教えてもっといろんな場所に二人で行こう