楽園の窓

(ひとりきりできてしまったの)

一人きりで来てしまったの

(はしってこんなにとおくまで)

走ってこんなに遠くまで

(あわててうしろをふりむくけど)

慌てて後ろを振り向くけど

(かえりみちはもうないの)

帰り道はもうないの

(ひとりにしてごめんね)

ひとりにしてごめんね

(うそばっかりついてごめんね)

嘘ばっかりついてごめんね

(こんなうたはとどかなくていい)

こんな歌は届かなくていい

(あなたにふりそそぐあめが)

あなたに降り注ぐ雨が

(やさしいものでありますように)

優しいものでありますように

(あなたにふりそそぐにじが)

あなたに降り注ぐ虹が

(どうかかがやきますように)

どうか、輝きますように

(まどをあけたのはだれだった)

窓を開けたのは誰だった？

(それはきっとわたしから)

それはきっと私から

(まどからでたのはだれだった)

窓から出たのは誰だった？

(それはきっとあなたから)

それはきっとあなたから

(いつからかえがいてた)

いつからか描いてた

(あなたのいないわたしのちず)

あなたのいない私の未来

(そのせなかがずっとすきだった)

その背中がずっと好きだった

(あのやさしいばしょであなたは)

あの優しい場所であなたは

(わたしをあめからまもってくれた)

私を雨から守ってくれた

(あのへやのなかであなたは)

あの部屋の中であなたは

(ひかりをおしえてくれた)

光を教えてくれた

(たとえばまどにかぎをかけて)

たとえば窓に鍵をかけて

(あめもふらないあのばしょで)

雨も降らないあの場所で

(ふたりきりでいられたのなら)

二人きりでいられたのなら

(それはしあわせだったのかな)

それは幸せだったのかな？

(すべてがわたしをおいていく)

すべてが私を置いていく

(でもなんどあのひにもどっても)

でも何度あの日に戻っても

(きっとわたしまどをひらくよ)

きっとわたし窓を開くよ

(はばたくきみのためになんどでも)

羽ばたく君のために何度でも

(あなたにふりそそぐあめが)

あなたに降り注ぐ雨が

(やさしいものでありますように)

優しいものでありますように

(あなたにふりそそぐにじが)

あなたに降り注ぐ虹が

(どうかかがやきますように)

どうか、輝きますように

(あなたとすごしたひびは)

あなたと過ごした日々は

(やさしくわたしのせなかをおす)

優しく私の背中を押す

(いつかまたであえたなら)

いつかまた出会えたなら

(えがおをみせられるように)

笑顔を見せられるように