ベルが鳴る前に/川崎鷹也

(かいさつのむこうには)

改札の向こうには

(かわらないかぜがふいて)

変わらない風が吹いて

(このまちのかわいたにおいが)

この街の乾いた匂いが

(やけにはなれないや)

やけに離れないや

(そうおもったときにびみょうなひょうじょうのあなた)

そう思った時に微妙な表情のあなた

(もうすこしちかづいてもいいかな)

もう少し近づいてもいいかな

(あのべるがなるまえに)

あのベルが鳴る前に

(いつまでも)

いつまでも

(あなたとのきょりだけを)

あなたとの距離だけを

(ずっとそっとはかっていきてきたけど)

ずっとそっと測って生きてきたけど

(それだけがぼくにとってのしあわせと)

それだけが僕にとっての幸せと

(おもうのはつかれたんだよ)

思うのは疲れたんだよ

(きづいてないんだろう)

気づいてないんだろう

(ゆめのなかさがしている)

夢の中探している

(いくつものよぼうせんは)

いくつもの予防線は

(やみのなかくずれおちてゆくやけにはかないや)

闇の中崩れ落ちてゆくやけに儚いや

(そうおもったとしてびみょうなせんりつのぼくら)

そう思ったとして微妙な旋律の僕ら

(あとすこしちかづいてもいいかな)

あと少し近づいてもいいかな

(このきょりはせつないんだよ)

この距離は切ないんだよ

(わかってくれないかｌａｄｙ)

分かってくれないか Lady

(あなたとのきょりだけを)

あなたとの距離だけを

(ずっとそっとたもっていきてきたけど)

ずっとそっと保って生きてきたけど

(それだけのまいにちにあきてたのかい)

それだけの毎日に飽きてたのかい

(あふれてとまらないんだよ)

溢れて止まらないんだよ

(いつまでも)

いつまでも

(あなたとのきょりだけを)

あなたとの距離だけを

(ずっとそっとはかっていきてきたけど)

ずっとそっと測って生きてきたけど

(それだけのためだけにいきてたんだよ)

それだけの為だけに生きてたんだよ

(さよならはいえないまま)

さよならは言えないまま

(きづいてないんだろうきづいてないんだろう)

気づいてないんだろう 気づいてないんだろう

(きづいてよ)

気づいてよ