怖い話《統合失調症という病》2

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問題文

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(いかにじぶんがくるしめられてきたか、おまえもくるしむぎむがある)

いかに自分が苦しめられてきたか、お前も苦しむ義務がある

(おまえのまわりもくるしめる。)

お前の周りも苦しめる。

(こっちがしゃべるときちんとかえしてくる。なんでおれなんだというと、)

こっちが喋るときちんと返してくる。何で俺なんだと言うと、

(おまえがやくそくをほうぐしたから。)

お前が約束を反故したから。

(そんなのしらなかったというと、いんががうまれたからしょうがない)

そんなの知らなかったと言うと、因果が生まれたからしょうがない

(どこにいようとおかまいなしにはなしかけてくる)

どこにいようとお構いなしに話しかけてくる

(むしするととんでもなくうつなきぶんになりしにたくなる)

無視するととんでもなく鬱な気分になり死にたくなる

(しにたくてもしねないくつうだけをかんじるようになる。)

死にたくても死ねない苦痛だけを感じるようになる。

(なるとでしゃりんがんってあるだろ?)

ナルトで写輪眼ってあるだろ?

(みじかいじかんでなんどもころされるやつたぶんこんなかんじなんだろうなってきぶんになる)

短い時間で何度も殺される奴多分こんな感じなんだろうなって気分になる

(とaはなきながらいった。)

とAは泣きながら言った。

(ゆいいつかいほうされるのはすいみんのときとちょいちょいゆめのなかにでてくるせんぞのぎしきを)

唯一開放されるのは睡眠の時とちょいちょい夢の中に出てくる先祖の儀式を

(じっこうしているときでねつきがわるいのでつねにおさけをのんでいるじょうたいらしい。)

実行している時で寝つきが悪いので常にお酒を飲んでいる状態らしい。

(まちじゅうではなしかけてくるとまわりにはひとりでぶつぶついってるようにおもわれるだろ?)

街中で話しかけてくると周りには一人でブツブツ言ってるように思われるだろ?

(ぎしきをじっこうしているときもきおくがないからこのあいだみたいになにをしでかすか)

儀式を実行している時も記憶がないからこの間みたいに何をしでかすか

(わからないからこわくてそとにだれないんだよ・・・)

分からないから怖くて外に出れないんだよ・・・

(おれはあたまおかしくなんてなっていない)

俺は頭おかしくなんてなっていない

(げんにいまおまえとこうやってふつうにはなしているだろ?)

現に今お前とこうやって普通に話しているだろ?

(げんかくでもなんでもないんだよ、ただおんながくるかんかくがだんだんみじかくなっている。)

幻覚でも何でもないんだよ、ただ女が来る感覚が段々短くなっている。

(これいじょうたえられそうにないしまわりにめいわくがかかりそうだから)

これ以上耐えられそうにないし周りに迷惑がかかりそうだから

など

(ちかいうちにびょういんにいくことになるとおもう)

近いうちに病院に行く事になると思う

(さいごにおまえにこれだけつたえたくて、そうaはいった。)

最後にお前にこれだけ伝えたくて、そうAは言った。

(しょうじきげんかくってやばいなーーーとおもっていた。)

正直幻覚ってやばいなーーーと思っていた。

(あんなにいけめんでにんきものだったaがこんなになってしまうなんて・・・)

あんなにイケメンで人気者だったAがこんなになってしまうなんて・・・

(あんのじょうすうじつごaはせいしんびょうとうににゅういんした。)

案の定数日後Aは精神病棟に入院した。

(じゅうどのあるこーるいぞんからくるとうごうしっちょうしょうというしんだんだった。)

重度のアルコール依存から来る統合失調症という診断だった。

(にんきもののaだがだいがくないでもしばらくこのわだいでもちきりになり、)

人気者のAだが大学内でも暫くこの話題で持ち切りになり、

(おれものみかいなんかはひかえるようになった。)

俺も飲み会なんかは控えるようになった。

(このときはたんじゅんにあるこーるいぞんしょうのおそろしさにびびっていたんだ。)

この時は単純にアルコール依存症の恐ろしさにビビっていたんだ。

(けっこうひんぱんにおみまいにいっていたおれはひにひにわるくなっていく)

結構頻繁にお見舞いに行っていた俺は日に日に悪くなっていく

(aのようすをまぢかでみていたのでかなりのきょうふだった。)

Aの様子を間近で見ていたのでかなりの恐怖だった。

(いちかげつもするとaはまともにはなすこともできなくなっていた。)

一ヶ月もするとAはまともに話す事も出来なくなっていた。

(それからすぐaのりょうしんからでんわがかかってきて、)

それからすぐAの両親から電話が掛かってきて、

(だいがくをやめていなかでりょうようするむねをつたえられた。)

大学を辞めて田舎で療養する旨を伝えられた。

(おれはaのいえにたくさんしぶつをおいていたのでひっこすまえにとりにいかせてもらうことに)

俺はAの家に沢山私物を置いていたので引っ越す前に取りに行かせてもらう事に

(おれがつくとaのりょうしんもにもつをかたづけていた。)

俺が着くとAの両親も荷物を片付けていた。

(aのつくえのうえのこるくぼーどにはおれやだいがくのともだちとのしゃしんがたくさんはられていて)

Aの机の上のコルクボードには俺や大学の友達との写真が沢山貼られていて

(すこしかんしょうてきなきぶんになっていた。)

少し感傷的な気分になっていた。

(そのとき、いちまいのしゃしんおそれおれはくぎづけになった。)

その時、一枚の写真畏俺は釘付けになった。

(それはおそらくあのばーべきゅーのときのしゃしんだった。)

それは恐らくあのバーベキューの時の写真だった。

(ろくにんでひをかこんでいるそのしゃしんいっぱいに)

六人で火を囲んでいるその写真いっぱいに

(めとはながないきもののおんながうすくすけてうつっていた。)

目と鼻がない着物の女が薄く透けて写っていた。

(え?・・・)

え?・・・

(そのおんなのとくちょうはaがいっていたものとぴったりいっちしている。)

その女の特徴はAが言っていたものとぴったり一致している。

(おれはぜんしんがそうけだつようなかんかくにおそわれながらもそのしゃしんをぽけっとにいれた。)

俺は全身が総毛立つような感覚に襲われながらもその写真をポケットに入れた。

(なにかそうしなければいけないきがした。)

何かそうしなければいけない気がした。

(そのあとおはらいにいったりおたきあげをしたりはしなかったし)

その後お祓いに行ったりお焚き上げをしたりはしなかったし

(ほかのひとにこのはなしをしたりそうだんすることもなかった。)

他の人にこの話をしたり相談する事もなかった。

(というのもなんとなくなにをしてもむだだなとなぜかかくしんがあった。)

というのも何となく何をしても無駄だなと何故か確信があった。

(なぜそんなふうにおもったのかはいまかんがえるとなぞだが・・・)

何故そんな風に思ったのかは今考えると謎だが・・・

(それからまちじゅうできょむにむかってはなしかけているひとのみかたがかわった。)

それから街中で虚無に向かって話しかけている人の見方が変わった。

(なかにはほんとうになにかとたたかっているひとがいるかもしれないからだ。)

中には本当に何かと戦っている人がいるかもしれないからだ。

(さいごになんで10ねんもたってこのはなしをえがこうとおもったか)

最後になんで10年も経ってこの話を描こうと思ったか

(はなしておわりにしようとおもう。)

話して終わりにしようと思う。

(きっかけはしごとかんけいでしりあったそのせかいでゆうめいといわれるれいばいしさんだった。)

きっかけは仕事関係で知り合ったその世界で有名と言われる霊媒師さんだった。

(れいばいしっていってもふつうのおばちゃんでほけんのせーるすをしながら)

霊媒師って言っても普通のおばちゃんで保険のセールスをしながら

(ぼらんてぃあ?でそういうものもみてるというひとだった。)

ボランティア?でそういうものも見てるという人だった。

(10ねんいじょうもまえのはなしをなぜこのひとにしようとおもったのか)

10年以上も前の話を何故この人にしようと思ったのか

(じぶんでもふしぎだったがなぜかそうおもった。)

自分でも不思議だったが何故かそう思った。

(しゃしんをもっていってかのじょにすべてをせつめいするとかのじょは)

写真を持って行って彼女に全てを説明すると彼女は

(かれはわるいものにみいられてしまってくるしめられている。)

彼は悪いものに魅入られてしまって苦しめられている。

(しゅごれいもおそらくうそ、そのすがたをおもしろがってもてあそばれている。)

守護霊も恐らく嘘、その姿を面白がって弄ばれている。

(なにもわるいことをしていなくてもふとしたきっかけやはちょうがあうと)

何も悪い事をしていなくてもふとしたきっかけや波長が合うと

(こうなってしまうことがある、それがしつこくわるいものだとどうしようもない。)

こうなってしまう事がある、それがしつこく悪いものだとどうしようもない。

(そのみちにはいってしゅぎょうすることによってひらくみちもあるがおなじくらいからくけわしいみち)

その道に入って修行する事によって開く道もあるが同じくらい辛く険しい道

(そんなふうんなひとがよのなかにはいっぱいいる。)

そんな不運な人が世の中にはいっぱいいる。

(かれのことはわすれなさい、といった。)

彼の事は忘れなさい、と言った。

(かのじょのめのするどさになにもいえなくなったが、)

彼女の目の鋭さに何も言えなくなったが、

(たぶんそういうことなのだろう、よのなかにはそういうふじょうりやむじょうなことが)

多分そういう事なのだろう、世の中にはそういう不条理や無情な事が

(たくさんあるんだとおもう。)

沢山あるんだと思う。

(しんじられないかもしれないけどじっさいにおれがたいけんしたことだ。)

信じられないかもしれないけど実際に俺が体験した事だ。

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