千年幸福論

(このちじょうにあるものすべてが　ときとともにかたちかえゆくものならば)

この地上にあるもの全てが　時と共に形変えゆくものならば

(ぼくらがだいてるとうといものに　ほんとうにすがるかちはあるのでしょうか)

僕らが抱いてる貴いものに　本当にすがる価値はあるのでしょうか

(きまぐれにつんだたおやかなはなは　みるかげもなくみにくくかれた)

気まぐれに摘んだたおやかな花は　見る影もなく醜く枯れた

(そんなふうにかわってしまうかな　とてもやさしいあなたも)

そんな風に変わってしまうかな　とても優しいあなたも

(せんねんつづくあいじょうを　せんねんつづくゆうじょうを　せんねんつづくあんしんを　せんねんつづくこうふくを)

千年続く愛情を　千年続く友情を　千年続く安心を　千年続く幸福を

(ぼくらはのぞんでやまないけれど　そんなものどこにありましょうか)

僕らは望んで止まないけれど　そんなもの何処にありましょうか

(でんしゃのだっせんじこがおこったって　ゆうがたのてれびにゅーすでやっている)

電車の脱線事故が起こったって　夕方のテレビニュースでやっている

(なくなったひとのかぞくやこいびとの　かなしみにめをそむけてしまう)

亡くなった人の家族や恋人の　悲しみに目をそむけてしまう

(おわりはいつかやってくるとしったとき　はじめてひとがいとしくなる)

終わりはいつかやってくると知った時　初めて人が愛しくなる

(あなたじゃなくてよかったとおもうぼくは　やはりあさましいにんげんでしょうか)

あなたじゃなくてよかったと思う僕は　やはり浅ましい人間でしょうか

(せんねんつづくあいじょうを　せんねんつづくゆうじょうを　せんねんつづくあんしんを　せんねんつづくこうふくを)

千年続く愛情を　千年続く友情を　千年続く安心を　千年続く幸福を

(ばかげたことかもしれないけれど　あなたよどうかいきていて)

馬鹿げたことかもしれないけれど　あなたよどうか生きていて

(あなたがいなくなってもいきるぼくを　ゆるせないといったらわらうでしょうか？)

あなたがいなくなっても生きる僕を　許せないと言ったら笑うでしょうか？

(ぼくがいなくてもいきていくあなたを　「かなしい」といってはいけませんか？)

僕がいなくても生きていくあなたを　「悲しい」と言ってはいけませんか？

(せんねんつづくあいじょうを　せんねんつづくゆうじょうを　せんねんつづくあんしんを　せんねんつづくこうふくを)

千年続く愛情を　千年続く友情を　千年続く安心を　千年続く幸福を

(せんねんつづくじふしんを　せんねんつづくやすらぎを　せんねんつづくゆうあいを　せんねんつづくねつじょうを)

千年続く自負心を　千年続く安らぎを　千年続く友愛を　千年続く熱情を

(せんねんつづくいたわりを　せんねんつづくそんげんを　せんねんつづくせいめいを　せんねんつづくよろこびを)

千年続くいたわりを　千年続く尊厳を　千年続く生命を　千年続く喜びを

(おわりがあるからうつくしい　そんなのわかりたくもないよ)

終わりがあるから美しい　そんなの分かりたくもないよ

(おわりはいつもはやすぎる)

終わりはいつも早すぎる