俳句タイピング

(おれにふれにおうけしきよあきどきあめ)

折に触れ匂う景色よ秋時雨

(せのびしてぼきんのえんじあたたかし)

背伸びして募金の園児あたたかし

(まめのめしめんでるおもふまめのしわ)

豆の飯メンデル思ふ豆の皺

(したじきのうちわはたはたなつきこうざ)

下敷きの団扇はたはた夏季講座

(しろきくもあなたにそよぐはるのかぜ)

白き雲 あなたにそよぐ 春の風

(こいのぼりみあげるめにもあざやかに)

鯉のぼり 見上げる目にも 鮮やかに

(あさゆうにすずむしのこえあきちかし)

朝夕に 鈴虫の声 秋近し

(くさむらでよとおしなくかかなかなよ)

草むらで 夜通しなくか 蜩よ

(あめあがりもくもれびせみのこえひとつ)

雨上がり 木漏れ日セミの 声一つ

(やまわらうかぜとひかりにあいされて)

山笑う風と光に愛されて

(ぱそこんでいけるくかいやななへんか)

パソコンで行ける句会や七変化

(くちぶえにめはくのいらへたるとうげ)

口笛に目白の応へたる峠

(ようゆみのかぜきるおとやくりのはな)

洋弓の風切る音や栗の花

(かいいぬのがばとよぎょうのちちかえ)

飼犬のがばと夜業の父帰る

(かんじゅくのすいかおもはぬわれかたを)

完熟の西瓜思はぬ割れ方を

(しゅうさいもさいじょふるびひなたぼこ)

秀才も才女も古び日向ぼこ

(つまのめやせいざしてをるおうみふじ)

麦の芽や正座してをる近江富士

(けんそうのまじるもくもれひこのしたやみ)

喧騒の混じる木洩れ日木下闇

(おおたにのおちゃをひとくちふうこうる)

大谷のお茶をひと口風光る

(はくしょきてはつおとのつぎはきかぬまま)

薄暑来て初音の次は聴かぬまま