さよなら王子様

(わたしはあなたのさかなでした)

わたしはあなたのサカナでした

(やぶれかぶれらぶれたーをあげるわ)

破れかぶれラブレターをあげるわ

(かいそろえたこんぷれっくすこれくしょん)

買い揃えたコンプレックス・コレクション

(きょうはどれをきようかな)

きょうはどれを着ようかな？

(おきゃくさんはやくかえって)

お客さん 早く帰って

(わるぐちだってほんとはすきだよ)

悪口だってほんとは好きだよ

(ちっともいいこじゃないけどいっしょうしぬまでとなりにいて)

ちっともいい子じゃないけど、一生死ぬまで隣にいて

(さよならわたしのおうじさま)

さよならわたしの王子様

(くらやみのなかでゆらゆらゆれた)

暗闇の中でゆらゆら揺れた

(さよならわたしのおうじさま)

さよならわたしの王子様

(０じのかねがなったなったなった)

０時の鐘が鳴った 鳴った 鳴った

(むちでこどもでけいはくであさはかなままおいかけて)

無知で子供で軽薄で浅はかなまま追いかけて

(けっこんしてっていっちゃいたいめいれいよっていっちゃいたい)

結婚してって言っちゃいたい 命令よって言っちゃいたい

(ぴんくがかったとらうまにりぼんをかけてぷれぜんと)

ピンクがかったトラウマにリボンをかけてプレゼント

(なんかめがしんでるよって)

「なんか目が死んでるよ」って

(いつものことだよ)

いつものことだよ

(あまいゆめはもうおわり)

甘い夢はもう終わり

(つみきはぜんぶかたづけて)

積み木は全部片付けて

(てんきよほうでまちぼうけ)

天気予報で待ちぼうけ

(ばすがいどただのいいわけ)

バスガイドただの言い訳

(しかくのなかのおんなのこぽーちのなかからみさいるそうびで)

四角の中の女の子 ポーチの中からミサイル装備で

(ぺーじやぶってここにきて)

ページ破ってここに来て

(こどもだなんていわないで)

子供だなんていわないで

(がめんのなかでられつすることばだけならごみばこいき)

画面の中で羅列する言葉だけなら ゴミ箱行き

(さよならわたしのおうじさま)

さよならわたしの王子様

(くらやみのなかでりんごがきえた)

暗闇の中で林檎がきえた

(さよならわたしのおうじさま)

さよならわたしの王子様

(ひーるはぬげたまんままんままんま)

ヒールは脱げたまんま まんま まんま

(かのじょはひーるをぬぎすてる)

彼女はヒールを脱ぎ捨てる

(おとなになるのはあきらめた)

大人になるのは諦めた

(ねっからさめてるふりしてる)

根っから冷めてるふりしてる

(いいこになるのももうやめだ)

いい子になるのももうやめだ

(いつものほーむでふりかえる)

いつものホームで振り返る

(にじんだろうかとたてまえと)

滲んだ廊下と建前と

(じはんきのよこならんだけいさつ)

自販機の横 並んだ警察

(あのひごとごみばこいき)

あの日ごと ゴミ箱行き

(さよならわたしのおうじさま)

さよならわたしの王子様

(くらやみのなかでゆらゆらゆれた)

暗闇の中でゆらゆら揺れた

(さよならわたしのおうじさま)

さよならわたしの王子様

(０じのかねがなった)

０時の鐘が鳴った

(ひーるはぬげたまんままんままんま)

ヒールは脱げたまんま まんま まんま