追想アリア

(きづかないくらいのやさしいあめのした)

気づかないくらいの優しい雨の下

(いつかおとしたなみださえぼくはぬぐえなかった)

いつか落とした涙さえ僕は拭えなかった

(あいたむねのおくをたしかめるように)

空いた胸の奥を確かめるように

(ぼくはつよくてをのばした)

僕は強く手を伸ばした

(なにもないとしりながら)

何も無いと知りながら

(ほらまたあした)

「ホラマタアシタ」

(てのなるほうへ)

「テノナルホウヘ」

(こどもだましのこのぼくをわらえよ)

子供騙しのこの僕を笑えよ

(あなたがのこしたままさった)

あなたが残したまま去った

(かなたのほしのまたたき)

彼方の星の瞬き

(たとえとどかぬきょりだとしても)

たとえ届かぬ距離だとしても

(いろあせない)

色褪せない

(あなたがつらくくるしくて)

あなたが辛く苦しくて

(はるかもとめてたこたえ)

遥か求めてた答え

(なりつづけるようにうたうよ)

鳴り続けるように歌うよ

(とめどなくあふれだすありあ)

とめどなく溢れ出す独唱曲（アリア）

(ぼくらはかんちがいの)

僕らは勘違いの

(あいにすがるように)

愛に縋るように

(きょうもあすもてをのばしたばかばかしいねがい)

今日も明日も手を伸ばした馬鹿馬鹿しい願い

(はなればなれの)

「ハナレバナレノ」

(おどれやおどれ)

「オドレヤオドレ」

(ああかなうならまたそばにいたい)

ああ叶うならまた側に居たい

(あなたがぼくをおもうように)

あなたが僕を想うように

(ぼくもあなたをうたおう)

僕もあなたを歌おう

(たとえきこえぬきょりだとしても)

たとえ聞こえぬ距離だとしても

(ためらわない)

躊躇わない

(はなれたひびはきおくとなって)

離れた日々は記憶となって

(つよくむねにきざまれる)

強く胸に刻まれる

(もがきつづけたさきにみつけた)

もがき続けた先に見つけた

(ついそうはぼやけていた)

追想はぼやけていた

(しったようなかおすんなよ)

知ったような顔すんなよ

(ぼくもなんもわかっちゃいないんだ)

僕も何も分かっちゃいないんだ

(ほこりかぶったせいぞんほんのうに)

埃被った生存本能に

(だれかどうかひかりをともしてくれ)

誰かどうか光を灯してくれ

(ほらまたあした)

「ホラマタアシタ」

(てのなるほうへ)

「テノナルホウヘ」

(こどもだましのぼくにさよなら)

子供騙しの僕にサヨナラ

(やっとみつけた)

やっと見つけた

(きづけなかった)

気づけなかった

(ぼくのいきかた)

僕の生き方

(あなただけがほしい)

あなただけが欲しい

(あなたがのこしたままさった)

あなたが残したまま去った

(かなたのほしのまたたき)

彼方の星の瞬き

(たとえとどかぬきょりだとしても)

たとえ届かぬ距離だとしても

(いろあせない)

色褪せない

(あなたがつらくくるしくて)

あなたが辛く苦しくて

(はるかもとめてたこたえ)

遥か求めてた答え

(なりつづけるようにうたうよ)

鳴り続けるように歌うよ

(とめどなくあふれだす)

とめどなく溢れ出す

(とまらないついそうありあ)

止まらない追想アリア