ミセス「ナニヲナニヲ」

(なにがほしくてさ)

なにが欲しくてさ

(なにがいらないとか)

なにが要らないとか

(しょせんそんなもんだろうぼくらはさ)

所詮そんなもんだろう　僕らはさ

(ああゆえに)

嗚呼　故に

(あのときのひととはげんざいはどうなの？)

あの時の人とは　現在はどうなの？

(むこうはもっているかもよ)

向こうは持っているかもよ

(あなたがあきたがゆえに)

貴方が飽きたが故に

(「いきをしてる」)

「息をしてる」

(だいすきだっていったって)

大好きだって言ったって

(「とどかない」とどかない)

「届かない」届かない

(あなたはあなたは)

あなたは　あなたは

(「だれをおもっていたいの？」)

「誰を思っていたいの？」

(「なにもきこえやしないよ」)

「何も聞こえやしないよ」

(いみなんてないからさ)

意味なんて無いからさ

(みをひそめてうたう)

身を潜めて謳う

(「なにをいかしていたいの？」)

「何を生かしていたいの？」

(「なにをころしてみたいの？」)

「何を殺してみたいの？」

(しょせんどんなやつでも)

所詮どんな奴でも

(やがてはいになって)

やがて灰になって

(そらをまうんだ)

空を舞うんだ

(「ぼくはきみよりすごいから」)

「ボクハキミヨリスゴイカラ」

(「すごいから？」)

「すごいから？」

(「すごいから」って)

「すごいから」って

(「しつこいなー」)

「しつこいなー」

(ひかりあってちらばって)

光合って散らばって

(またあつめこぼれて)

また集めこぼれて

(ぐちゃぐちゃになったかみは)

ぐちゃぐちゃになった紙は

(もうにどともどらないようだ)

もう二度と戻らないようだ

(またこれもおなじようだ)

またこれも同じようだ

(それもまたおなじようだ)

それもまた同じようだ

(とどかないとどかない)

届かない　届かない

(あなたはあなたは)

あなたは　あなたは

(「なにをほこっていたいの？」)

「何を誇っていたいの？」

(「なにもかんじやしないよ」)

「何も感じやしないよ」

(いみなんてないけどさ)

意味なんてないけどさ

(しんそこしつぼうをした)

心底失望をした

(「だれとよりそっていたいの？」)

「誰と寄り添っていたいの？」

(「だれをとおざけていたいの？」)

「誰を遠ざけていたいの？」

(しょせんどんなやつでも)

所詮どんな奴でも

(やがてはいになって)

やがて灰になって

(そらをとぶんだ)

空を飛ぶんだ

(「きみをあいしていたいの」)

「君を愛していたいの」

(ぼくはあいしていたいの)

僕は愛していたいの

(かなわないこいならば)

叶わない恋ならば

(ともにはいになろう)

共に灰になろう

(「わらっておくれよじょうだんだよ」)

「笑っておくれよ　冗談だよ」

(「ほかのひと」がよければ)

「他の人」がよければ

(べつにそれでもいい)

別に　それでもいい

(いぞんよりそった)

依存　寄り添った

(あいにはめつのうた)

愛に破滅の唄

(きのうよりもきょうと)

昨日　よりも今日と

(ねがういのりのうた)

願う　祈りの唄