いっそ、嫌いになれたら。

(ことばにならないよ)

言葉にならないよ

(きみをまえにしちゃもう)

きみを前にしちゃもう

(こみあげてはとおりすぎる)

込み上げては通り過ぎる

(いろあせないままで)

色褪せないままで

(もうどれくらいだろう)

もうどれくらいだろう

(かわらないままのきょり)

変わらないままの距離

(おもいがさとられないように)

想いが悟られないように

(ともだちのふりしてさ)

友達のフリしてさ

(そっとこぼれるようにこいにおちて)

そっとこぼれるように恋に落ちて

(しらないぺーじがのぞいた)

知らないページが覗いた

(きらわれないばけのかわで)

嫌われない化けの皮で

(そばにいたよ)

そばにいたよ

(きみのえがおのなかにいる)

きみの笑顔の中にいる

(だれかにぼくがなりたいや)

誰かにぼくがなりたいや

(いっそわきやくでかまわないから)

いっそ　脇役で構わないから

(きみのせかいのなかへ)

きみの世界の中へ

(ねえぼくにたりないものぜんぶ)

ねえ　ぼくに足りないもの全部

(きみがもってたもんだから)

君が持ってたもんだから

(いっそきらいになれたらだなんて)

いっそ、嫌いになれたら。だなんて

(よぎるほどきみでひびがうまる)

過るほど　きみで日々が埋まる

(もしかしたらっておもう)

もしかしたらって思う

(つかずはなれずのきょり)

付かず離れずの距離

(じょうだんでもすきっていえば)

冗談でも好きって言えば

(なにかかわるのかな)

何か変わるのかな

(ちょっときみがぼくをみつめるたび)

ちょっと　きみがぼくを見つめる度

(いつもどおりはできなくなる)

いつも通りはできなくなる

(よういしたこともいえないままで)

用意したことも言えないままで

(きょうがおわる)

今日が終わる

(きみのなみだのそばにいる)

きみの涙のそばにいる

(だれかにぼくがなりたいや)

誰かにぼくがなりたいや

(そっともてあましたてをつなげる)

そっと　持て余した手をつなげる

(さびしくならないきょりで)

寂しくならない距離で

(ねえぼくがきみのことをまもる)

ねえ　ぼくがきみのことを守る

(だなんてちょっとおこがましいか)

だなんてちょっと烏滸がましいか

(でもねにぎりしめてくたびれても)

でもね　握りしめてくたびれても

(きえないさめないとけない)

消えない　覚めない　解けない

(おもいであふれてゆく)

想いで溢れてゆく

(きみのえがおのなかにいる)

きみの笑顔の中にいる

(だれかにぼくがなりたいや)

誰かにぼくがなりたいや

(いまはわきやくでかまわないから)

今は脇役で構わないから

(いつかそのまんなかへ)

いつか　その真ん中へ

(ねえぼくにたりないものぜんぶ)

ねえ　ぼくに足りないもの全部

(きみがもってたもんだから)

きみが持ってたもんだから

(いっそきらいになれたらだなんて)

いっそ、嫌いになれたら。だなんて

(ばかなこともよぎるほどせわしくひびはきみでそまる)

馬鹿なことも　過るほど　忙しく日々は　きみで染まる