ロヒプノール

(まっしろなきゃんぱすにいろつけるように)

真っ白な帆布に色附ける様に

(のうりのかもくさをこうかいさせたら)

脳裏の寡黙さを後悔させたら

(けいけんはいかよう)

経験は如何様？

(かちをけみして)

価値を閲して

(きおくのかいざんにのうをていして)

記憶の改竄に脳を呈して

(つつましいさいじはうれいにまみれて)

虔しい採餌は憂いに塗れて

(ちょうみりょうはおおめでみらいをうがった)

調味料は多目で 味蕾を穿った

(ゆるやかなさいはてをさいしゅうしょうを)

緩やかな最果てを 最終章を

(どらまちっくなてんかいをきたいしていた)

ドラマチックな展開を期待していた

(おーるどくろっくにろひぷのーるじょう)

オールド・クロックにロヒプノール錠

(とぎれかけていた)

途切れ闕けていた

(さかげたっていたせいでああ)

逆毛立っていた性で 噫！

(たんさんすいにえたのーる)

炭酸水にC2H5OH

(あまいふじょうりにまよいこんでしまっている)

甘い不条理に迷い込んで失策っている

(すきまをふさぐように)

伱間を塞ぐ様に

(くだんないあいでつないでいたなんて)

百済ない愛で繋いでいた なんて

(おもえばそうきおくにみあっていて)

思えばそう 記憶に身合っていて

(うらんでいたってくすんだおもいで)

恨んでいたって 燻んだ思いで

(おさなさできぞくしている)

幼さで帰属している

(あいあるせいかいをただいきていたいだけ)

「愛在る正解を、ただ生きていたいだけ。」

(いとけないかんがえをただしくいくように)

稚い考えを正しく征く様に

(びょうりのそとがわにさいをくべたら)

病理の外側に骰子を焚べたら

(ひとりあるきをするりゅうげんひごは)

独り歩きをする流言飛語は

(ふるえをとめたくてそでをにぎった)

震えを止めたくて袖口を握った

(たったらたたったらた)

たったらた、たったらた

(くさっていたってこたえはいたって)

腐っていたって 答えは至って

(かんたんにわかりきったけいるいは)

簡単に分かり切った繋累は

(たにんのじょうにつかってしずんだ)

他人の情に浸かって沈んだ

(あきらかにかんちがいだとわかっていたんだ)

明らかに勘違いだと 分かっていたんだ

(つまりかんけつてきなほうしゅうをうけることで)

畢竟、間欠的な報酬を受けることで

(いまいきている)

現在、生きている

(やがてさいていへんなしゅうまつをふたりにおいて)

軈て、最底辺な終末を 二人に於いて

(くらんでいくようにぬすんでいくように)

眩んで征くように 盗んで征くように

(せんのうしてあいとむちとぼうりょくで)

洗腦して 愛と鞭と暴力で

(くるわないように)

くるわないように

(くるわないように)

くるわないように

(ようにように)

ように ように

(はなれないように)

はなれないように

(きおくをすてきれないでくるしいままで)

「記憶を捨て切れないで、苦しい侭で。」