オレンジ

(せいしゅんじだいはいつまでかちいさなじぶんになけてくる)

青春時代はいつまでか　小さな自分に泣けてくる

(ああああわたしはのこされるじだいにのこされる)

ああ　あ～あ私は残される　時代に残される

(びんぼうせいかつしみついてえりもとそでもとやぶれてる)

貧乏生活染みついて　襟元袖元破れてる

(ああああゆめはあるけれどかなわぬゆめなのか)

ああ　あ～あ夢はあるけれど　叶わぬ夢なのか

(ろくじょうひとまのあぱーとでいつものやつらとさけをのむ)

六畳ひと間のアパートで　いつもの奴らと酒を飲む

(ひがしなかののひがしなかののよるはふけてゆく)

東中野の　東中野の　夜は更けてゆく

(たまたまひろったたからくじよくみりゃそれはいっとうしょう)

たまたま拾った宝くじ　よく見りゃそれは一等賞

(かみかほとけかありがとうああいっとうしょう)

神か仏かありがとう　ああ～一等賞

(かねのちからにみをまかせれんじつれんやのうたげには)

金の力に身を任せ　連日連夜の宴には

(なぜかこころにかぜがふくああかぜがふく)

なぜか心に風が吹く　ああ～風が吹く

(ぐっちにしゃねるあるまーによのなかすべてかねしだい)

グッチにシャネル、アルマーニ　世の中全て金次第

(かねのねぇやつはかねのねぇやつはよじょうはんにすめ)

金のねぇやつは　金のねぇやつは　四畳半に住め

(けっきょくおれはすっからかんころがるいしはとまらない)

結局俺はすっからかん　転がる石は止まらない

(したからうえはみえるけどうえにはのぼれない)

下から上は見えるけど　上には登れない

(むかしのあのこはいまどこにできればあのこにつたえたい)

昔のあのこは今どこに　できればあの子に伝えたい

(ねむれぬよるにおもいだすああちゅーしたい)

眠れぬ夜に思い出す　ああ～チューしたい

(きょうどうべんじょをとびだしてよるのまちをはしりだす)

共同便所を飛び出して　夜の街を走りだす

(おれはいがいにおれはいがいにあしがはやかった)

俺は意外に　俺は意外に　足が速かった

(なんとかはいったかいしゃでもおれはいまいちめだたない)

なんとか入った会社でも　俺はイマイチ目立たない

(どうせじんせいいちどきりやるならいましかねぇ)

どうせ人生一度きり　やるなら今しかねぇ

(ちいさなげきだんとびこんでそこでもおれはめだたない)

小さな劇団飛び込んで　そこでも俺は目立たない

(まわりのやつらがばかなのかおれがばかなのか)

周りの奴らが馬鹿なのか　俺が馬鹿なのか

(いえにかえるとめがてんにいつものいえがもえている)

家に帰ると目が点に　いつもの家が燃えている

(おれのおもいでおれのおもいですべてはいになれ)

俺の思いで　俺の想い出　全て灰になれ

(じんせいいちどのすごろくにおれはだまってさいをふる)

人生一度のすごろくに　俺は黙って賽を振る

(でためがよければわらうだけああわらうだけ)

出た目が良ければ笑うだけ　ああ～笑うだけ

(しあわせなんてくそくらえうまれたからにはいきてやれ)

幸せなんてクソくらえ　生まれたからには生きてやれ

(おれはいまからおれはいまからひとりたびにでる)

俺は今から　俺は今から　一人旅に出る