紅蓮の弓矢

(ふまれたはなのなまえもしらずに)

踏まれた花の名前も知らずに

(ちにおちたとりはかぜをまちわびる)

地に堕ちた鳥は風を待ちわびる

(いのったところでなにもかわらない)

祈ったところで何も変わらない

(いまをかえるのはたたかうかくごだ)

今を変えるのは 戦う覚悟だ

(しかばねふみこえてすすむいしを)

屍踏み越えて 進む 意思を

(わらうぶたよ)

笑う 豚よ

(かちくのあんねいきょぎのはんえい)

家畜の安寧 虚偽の繁栄

(しせるがろうのじゆうを)

死せる餓狼の自由を

(とらわれたくつじょくははんげきのこうしだ)

囚われた屈辱は 反撃の嚆矢だ

(じょうへきのそのかなた)

城壁のその彼方

(えものをほふる)

獲物を屠る

(いぇーがー)

イェーガー

(ほとばしるしょうどうに)

迸る衝動に

(そのみをやきながら)

その身を灼きながら

(たそがれにひをうがつ)

黄昏に緋を穿つ

(ぐれんのゆみや)

紅蓮の弓矢

(やをつがえおいかけるやつはにがさない)

矢を番え追いかける 奴は逃がさない

(やをはなちおいつめるけっしてのがさない)

矢を放ち追い詰める 決して逃がさない

(げんかいまでひきしぼるはちきれそうなつる)

限界まで引き絞る はち切れそうな弦

(やつがいきたえるまでなんどでもはなつ)

奴が息絶えるまで 何度でも放つ

(えものをころすのはどうぐでもぎじゅつでもない)

獲物を殺すのは道具でも技術でもない

(とぎすまされたおまえじしんのさついだ)

研ぎ澄まされたお前自身の殺意だ

(ｗｉｒｓｉｎｄｄｉｅｊａｅｇｅｒ)

Wir sind die Jaeger

(ほのおのようにやく)

炎のように灼く

(ああｗｉｒｓｉｎｄｄｉｅｊａｅｇｅｒ)

嗚呼 Wir sind die Jaeger

(こおりのようにひややかに)

氷のように冷ややかに

(ｗｉｒｓｉｎｄｄｉｅｊａｅｇｅｒ)

Wir sind die Jaeger

(おのれをやにこめて)

己を矢に込めて

(ああｗｉｒｓｉｎｄｄｉｅｊａｅｇｅｒ)

嗚呼 Wir sind die Jaeger

(すべてをつらぬいていけ)

全てを貫いていけ

(なにかをかえることができるのはなにかをすてることができるもの)

何かを変えることができるのは 何かを棄てることができるもの

(なにひとつりすくなどせおわないままでなにかがかなうなど)

何一つリスクなど背負わないままで 何かが叶うなど

(あんぐのそうていただのげんえい)

暗愚の想定 唯の幻影

(いまはむぼうなゆうきも)

今は無謀な勇気も

(じゆうのせんぺいかげのこうせい)

自由の尖兵 陰の攻勢

(はしるどれいにしょうりを)

奔る奴隷に勝利を

(かせられたふじょうりはしんげきのこうしだ)

課せられた不条理は 進撃の嚆矢だ

(うばわれたそのちへいにせかいをのぞむｅｌｌｅｎ)

奪われたその地平に 世界を臨むEllen

(とめどなきしょうどうにそのみをかすめながら)

とめどなき衝動にその身を掠めながら

(よいやみにしをはこぶめいふのゆみや)

宵闇に死を運ぶ 冥府の弓矢