僕には君がいる

(おもいあしどりでまちをぬけて)

重い足どりで街をぬけて

(きょうもひとりうちへとかえる)

今日もひとり家へと帰る

(どあをあければうすぐらいへやに)

ドアを開ければうす暗い部屋に

(ひかりがさす)

光がさす

(たのしくないひびからぬけだせないこと)

楽しくない日々から抜けだせないこと

(だれにでもあるだろう)

誰にでもあるだろう

(なんまいかのしゃしんをむねにおもいおこして)

何枚かの写真を胸に思いおこして

(まどをあけてみる)

窓を開けてみる

(ぼくにはきみがいるんだと)

僕には君がいるんだと

(おもえばまえにすすめたんだ)

思えば前に進めたんだ

(そのこえはいまでも)

その声は今でも

(きこえているようそじゃない)

聞こえているようそじゃない

(きみがすわっていたばしょに)

君が座っていた場所に

(やわらかいかぜがふきぬける)

柔かい風が吹きぬける

(ときのながれがみにしみて)

時の流れが身に沁みて

(あいじょうをつたえる)

愛情を伝える

(いきてゆけばいいんだと)

生きてゆけばいいんだと

(くものかかってるよぞらのような)

雲のかかってる夜空のような

(なにもみえないあすがこわくなる)

何も見えない明日が恐くなる

(こどものころにもどりたいと)

子どもの頃に戻りたいと

(おもってくびをふる)

思って首を振る

(ふたりならあめのひでも)

ふたりなら雨の日でも

(かさがいらないこと)

傘がいらないこと

(おしえてくれたひとに)

教えてくれた人に

(ながさせてしまった)

流させてしまった

(なみだのしずくには)

涙のしずくには

(にどとさわれない)

二度とさわれない

(ぼくにはきみがいるからと)

僕には君がいるからと

(おもっておくびょうにもなったんだ)

思って臆病にもなったんだ

(いやなよかんをすべてけしたかった)

イヤな予感をすべて消したかった

(なにもかも)

なにもかも

(いつかはだれもいなくなる)

いつかは誰もいなくなる

(だからよけいにいとしい)

だから余計に愛しい

(それをわすれて)

それを忘れて

(あらっぽくじかんをつかいはたす)

荒っぽく時間を使い果たす

(ないてしまえばいいんだよ)

泣いてしまえばいいんだよ

(あいされたいとだれもがねがって)

愛されたいと誰もが願って

(こどくにつつまれてゆくせかい)

孤独に包まれてゆく世界

(あいすることのよろこびならば)

愛することの歓びならば

(だれにもおかされない)

誰にも侵されない

(ひかりかがやくいしずえになるだろう)

光り輝く礎になるだろう

(ぼくにはきみがいるんだと)

僕には君がいるんだと

(おもえばまいにちがかがやいたんだ)

思えば毎日が輝いたんだ

(なくしたくないものがあるからこそ)

なくしたくないものがあるからこそ

(つよくなれる)

強くなれる

(はなびらがちってしまっても)

花びらが散ってしまっても

(きみからもらったものは)

君からもらったものは

(このしんぞうとならんで)

この心臓とならんで

(みゃくをうってささやく)

脈を打ってささやく

(いきてゆけばいいんだと)

生きてゆけばいいんだと