Ficus glomerata

(もりのなかひとしれず)

森の中　人知れず

(つきをみあげた)

月を見上げた

(いとしいひとたちになにをのこせる？)

愛しい人たちに何を残せる？

(えいえんにしばられた)

永遠に縛られた

(かなしきしょうじょ)

悲しき少女

(そのいのちのはなは)

その命の花は

(ちることをしらない)

散ることを知らない

(えいえんをしりえない)

永遠を知りえない

(かなしきしょうじょ)

悲しき少女

(あかめのうさぎには)

赤眼のウサギには

(なにができる？)

何が出来る？

(ふすことすらかなわず)

臥す事すら叶わず

(ついのひげきはまわらない)

終の悲劇は廻らない

(はてるりょううでをいだき)

果てる両腕を抱き

(ひとりぐるいなく)

一人狂い泣く

(ふゆのさとあきのやま)

冬の里　秋の山

(ひまわりはたけ)

向日葵畑

(きせつをまわれども)

季節を廻れども

(りんねのついはこず)

輪廻の終は来ず

(かざるささがゆれる)

飾る笹が揺れる

(てんかわにほしがわたる)

天川に星が渡る

(あかめのひとみとじ)

赤眼の瞳閉じ

(ねがいいのる)

願い祈る

(ひとりではないと)

一人では無いと

(きづかせてくれたあなたに)

気づかせてくれた　貴女に

(おわりをまつ)

終わりを待つ

(あかめのうさぎにはなにができる？)

赤眼のウサギには　何が出来る？

(とほうにくれしずんだ)

途方に暮れ沈んだ

(つきよのもりにひかるかげ)

月夜の森に光る影

(たけばやしにつつましく)

竹林に慎ましく

(しろいはながさく)

白い花が咲く

(はかなくもりんとした)

儚くも凛とした

(しろいはながつきをあおぐ)

白い花が月を仰ぐ

(うさぎもつきをみあげ)

ウサギも月を見上げ

(ひとりなみだする)

一人涙する

(このはなになづけよう)

この花に　名付けよう

(ちいさくもはかなげな)

小さくも　儚げな

(このはなにつめこもう)

この花に　詰め込もう

(いままでみたものを)

今まで見たモノを

(このはなでつたえたい)

この花で　伝えたい

(わたしのおもいのせ)

私の想い乗せ

(いとしいなまえと)

愛しい名前と

(なづけたあのひとへと)

名付けた　あの人へと

(たとえわたしがおわり)

たとえ私が終わり

(つきよのよるをあるけずも)

月夜の夜を歩けずも

(わたしとついたはなは)

私と付いた花は

(いつまでもそばに)

何時までも傍に

(なんどでもなんどでも)

何度でも　何度でも

(なんどでもはなをさかせ)

何度でも花を咲かせ

(いつまでもいつまでも)

何時までも　何時までも

(いつまでもおそばに)

何時までもお傍に

(えいえんにえいえんに)

永遠に　永遠に

(あなたとときをすごす)

貴女と時を過ごす

(あかめのうさぎは)

赤眼のウサギは

(ひとりじゃないみなといる)

一人じゃない　皆といる

(もりのなかひとしれず)

森の中　人知れず

(うまれるいのち)

生まれる命

(えいえんのまわりには)

永遠の周りには

(うどんげのはながさく)

優曇華の花が咲く