水路

(ｌｏｎｇ　ｔｉｍｅ　ａｇｏ)

Long time ago

(このこみちぞいに)

この小径沿いに

(みずのながれがあったという)

水の流れがあったという

(みどりあふれこかげはくろいうちゅう)

緑溢れ木陰は黒い宇宙

(ぽけっとのなかてをつないだ)

ポケットの中手をつないだ

(いっときのやすらぎにみをまかせて)

一時の安らぎに身を任せて

(どこまでもおぼれてしまえば)

どこまでも溺れてしまえば

(ながれるこのときがもうにどと)

流れるこの時がもう二度と

(もどってこないなんて)

戻ってこないなんて

(おもわないだろう)

思わないだろう

(いっすんさきのひかり)

一寸先の光

(それもすぐおもいでになる)

それもすぐ思い出になる

(かこをかえたいならいまをかさねるしかない)

過去を変えたいなら今を重ねるしかない

(ｌｏｎｇ　ｔｉｍｅ　ａｇｏ)

Long time ago

(このさきのどこか)

この先のどこか

(いのちをすてたひとがいたという)

命を捨てた人がいたという

(じぶんのなかひそむけだものに)

自分の中潜む獣に

(のみこまれてしまうのか)

飲み込まれてしまうのか

(つかみきれぬふあんにみをこわばらせ)

掴みきれぬ不安に身をこわばらせ

(めをとじてみみをふさげば)

目を閉じて耳を塞げば

(ながれるこのときをきれいなままで)

流れるこの時を綺麗なままで

(とめてしまえるなんて)

止めてしまえるなんて

(かなしいかんちがい)

哀しい勘違い

(みしらぬせかいへ)

見知らぬ世界へ

(ほうりだされてみればいい)

放り出されてみればいい

(あすをたぐりよせるいまをはじめるしかない)

明日を手繰り寄せる今を始めるしかない

(ながれるこのときがみえなくなって)

流れるこの時が見えなくなって

(きえてしまっても)

消えてしまっても

(だれにもうばえない)

誰にも奪えない

(みしらぬせかいへ)

見知らぬ世界へ

(ほうりだされてみればいい)

放り出されてみればいい

(あすをたぐりよせるいまをはじめるしかない)

明日を手繰り寄せる今を始めるしかない