しう

(あいらしくかなしくつまずくあなたから)

愛らしく、哀しく躓くあなたから

(においたつしのかんく)

匂い立つ死の艱苦

(つつましくつましくぬかづくあなたには)

慎ましく、つましくぬかづくあなたには

(もうしわけないいいわけ)

申し訳ない言い訳

(そもそもはじめはなげやり)

そもそも創めは投げやり

(につくられたあなたのはけんさきよ)

…に創られたあなたの派遣先よ

(まあいろいろざんねんだ)

まあ色々残念だ

(もろもろいかんせんな)

諸々、いかんせんな

(そろそろきづいてうやむや)

そろそろ気付いて有耶無耶

(にきめられたこのよのくまぐま)

…に決められたこの世のくまぐま

(いやこれでもじゅうぶんか)

いやこれでも十分か？

(それともふじゅうぶんか)

それとも不十分か？

(ひとのこもどのこも)

人の子もどの子も

(うまれがすべて)

生まれが総て

(たからくじはずせば)

宝籤外せば

(こどくとむりょく)

孤独と無力

(さいていのぎせいしゃにあいを)

最低の犠牲者に愛を

(さいていのぎせいしゃにあいを)

最低の犠牲者に愛を

(さいていのぎせいしゃにあいを)

最低の犠牲者に愛を

(さいていのぎせいしゃにあいを)

最低の犠牲者に愛を

(さしあげたいけど)

差し上げたいけど、

(そうぞうしくぎょうぎょうしくののしるあなたから)

騒々しく、仰々しく罵るあなたから

(あふるるはんふゆう)

あふるる反富裕

(しかたなくまずしいきゃくひくあなたには)

仕方なく、貧しい客引くあなたには

(げんかいだろうにんげんかいは)

限界だろう？人間界は

(なぜなぜそのこがうらめしい)

なぜなぜその子が恨めしい？

(いやこころのそこではうらやましい)

…いや心の底では羨ましい？

(まあだれもがどうるいか)

まあ誰もが同類か

(そのいたんだのうずいは)

その傷んだ脳髄は

(そろそろなげこうくじびき)

そろそろ嘆こう籤引き

(にきめられたあなたのみちすじに)

…に決められたあなたのみちすじに

(もうぼくにはかんけいない)

もう僕には関係ない

(うまれなおしのかんげいかい)

うまれなおしの歓迎会

(たかるはえよるかめ)

たかる蠅寄る亀

(もたざるなさけ)

持たざる情け

(つらがまえわらわれ)

面構え嗤われ

(はなはだあわれ)

甚だ哀れ

(でぃすいずらいふ)

でぃす　いず　らいふ

(どうしてこれをつくったの)

どうしてこれをつくったの

(どうしてここまでほうっておいたの)

どうしてここまでほうっておいたの

(どうしてこのこをうんだの)

どうしてこのこをうんだの

(どうしてそこにうまれてしまったの)

どうしてそこにうまれてしまったの

(あいじょうのぬけがらにこいを)

愛情の抜け殻に恋を

(じゅんじょうのもえがらにせいを)

純情の燃えがらに性を

(にくたいのめしつかいにくいを)

肉体の召使に悔いを

(さいこうのよせいにきたいを)

最高の余生に期待を

(がんぼうのどれいにしまいを)

願望の奴隷に終いを

(ちゅうづりのかばねにがっしょう)

宙吊りの屍に合掌

(ゆうきゅうのたましいにめいを)

悠久の魂に冥を

(さいていのぎせいしゃにあいを)

最低の犠牲者に愛を

(さいていのぎせいしゃにあいを)

最低の犠牲者に愛を